KLEIN Attitude 1991 (KLEIN USA) リストア
#3 MC-1を外す
★MC−1とは
MC−1とは、ミッション・コントロール(MISSION CONTROL ) という、クライン独自のシステム。要するに、ステムとハンドルを溶接してある、独自型式のスレッドヘッドシステム。
当初は単に、MCと呼ばれていたが、その後、改良型のMC−2に置き換えられたので、MC−1と呼ばれるようになった。(MC−2になると、AirHead(エアヘッド)システムとして、スレッドレスになった。)
MC−1は、他のスレッドヘッドのシステムとはまったく互換性がない。これは、非常に軽量、かつ堅牢なシステムだ。そして、構造自体がたわみを許容するので、ショック吸収性が卓越している。
チューニング会社に輸送するためには、このMC−1を外さないと、段ボールに入らない。そこで、取り外すことにした。
★はずれない!
はずれない! 引き上げボルトを緩めて、プラスチックや木のハンマーでボルトを叩くと、はずれるとゆーことなんだが、、、、ボルトが落ちていかないのだ。(実際には、ボルトとハンマーの間に布をおいてやりました。)長年の風雨のせいで、固着したらしい。ああ、、、不憫なヤツ。
そこで、ANDに相談したところ、「コラム側(フォーク側の孔)からシリコンスプレーを吹いて、1時間後に再度ボルトを叩いてみて」とのこと。試したところ、それでもはずれない!
これは時間をかけるしかあるまい。
1日放置後、再度の挑戦でガクッとMC−1が下方向にずれて、ようやくはずれました。ボルト周辺の塗装がすこし剥がれちゃった。
★こんな構造
MC−1とは、こんな構造をしているのだった。
通常のスレッド用コラムの臼(ウス)とは逆になっているのがおわかりでしょうか。下の方に、ANSWERのA-Tacステムを比較のためにおいてみました。案外、MC−1のコラムが短いのに注目。これだと、ステムの高さ調整代(ちょうせいしろ)は、1cmくらいですね。案外、調整代、少ないな。
たしかに、堅牢そうだ。しかも、臼もコラムも、フレームのパイプのような肉薄の中空構造なんだ!これだと軽いわけだ。こんなに臼が太けりゃ抜けないでしょうよ! 直径でA-Tacステムの2倍くらいあるかな。その太さに感動しました。
★今日のまとめ
スレッドヘッドステムは、MC−1に限らず、よく手入れしよう! これからはしっかりグリースを塗って、定期的に外してやるからな、、、と思った。
つづく!