KLEIN定点観測

KLEIN(クライン)のバイクに関する様々な話題を紹介します。


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2009/06/08

オールドクライン/ヘッドチューブのラバーシール接着剤

オールドクラインのMC-1バイクのヘッドチューブには、ベアリングを保護するためにゴム製のカバー(ラバーシール)がついていますが、これはなんらかの接着剤でヘッドに固定されていました。

しかし、どの接着剤が使われていたかについては、Pre 97 Tech Manualには示されていなかった。

http://www.loctite.com/int_henkel/loctite_us/binarydata/pdf/ACH125B.pdf

ヘンケル・ロックタイトのニュースレターによれば、オリジナルのクラインバイクのヘッドチューブのシールの接着には、Loctite gel cyanoacrylate #454を使用していたそうです。

日本語での解説:

http://www2.henkel.co.jp/loctite_pdf/tds/bonding/454.pdf

このロックタイト454は、「金属、プラスチック、エラストマーなどの幅広い材質を素早く接着し、特に木、紙、革、布などの多孔性、吸湿性の材質の接着に適している」そうです。


2009/01/12

クライン・ヘッドセットツールの使い方

前回の新春放談(後編)で言及した対訳テキストをアップしました。

ヘッドセットツールの使い方


2009/01/04

新春放談2009(後編)

それでは後編をどうぞ。


主宰A:怖いことといえば、そのAttitudeに乗った時に起きたことなんだが、、、

主宰B:ほう。

主宰A:シングルトラックで、片側が山、片側が谷、谷の下は貯水池というちと怖いロケーションのところがあるんだが、、、

主宰B:いつも行くトレイルじゃないですか。

主宰A:オレの進路、30m先に、誰かがこっちを向いて立っているんだよね。

主宰B:ほう。

主宰A:子供くらいの身長の。人っぽい。身長80センチくらいか。

主宰B:へえー。幼稚園児くらいですかね。親御さんはどこに?

主宰A:でもシングルトラックにあまり幼稚園児はいないよ、普通。よく見ると、全身、顔まで毛むくじゃらなんだよね。

主宰B:うおっ!イエティですか。

主宰A:毛むくじゃらの子供。ただし、脚がほっそいの。さらに目を凝らすと、黒目がちの目が4つ見える。

主宰B:えっ!目が4つ? エイリアンですか!

主宰A:薄曇りの暗い、片斜面、片方が崖下のシングルトラックで、毛むくじゃらの子供のような、目が4つある生物が、じっとオレを見ていると思ってください。

主宰B:うおーっ!怖いよ!

主宰A:突然、そいつがきびすを返して逃げていった。

主宰B:えっ?

主宰A:そう、、、ニホンカモシカを真っ正面から見ると、毛むくじゃらの子供に見えるんだよな。

主宰B:4つの目は?

主宰A:ニホンカモシカの目の下には眼下腺という黒い部分があり、これが目に見えたんだよ。

主宰B:なーんだ。でも、ニホンカモシカだって突撃してくると危険ですよね。

主宰A:ツキノワグマじゃなくて良かった。結局、割と怖い話だったろ?

主宰B:まあね。


主宰A:今回買ったホイールはMavic Crossride UBというヤツで、実はリムブレーキとディスク両方に対応している。持っているMTB全てにつかえるのだよ。これこそ汎用。

主宰B:ほほう。得意のわからない変な例えをしてみてください。

主宰A:そうだなー、5500トン級軽巡みたいなー。

主宰B:ほうらやっぱりわからなくなった。

主宰A:重雷装艦とか、防空巡洋艦とか、高速輸送艦とかに改造されていくわけだよ。

主宰B:ますますわかりませんねえ。

主宰A:つまり、、、馬車馬として酷使される運命にあるってことですよ。

主宰B:馬車馬が実際に酷使されていたかはわかりませんが、、、

現代の馬車馬

主宰A:あるいは砲戦用・防空用の両用砲だろうか。、、、もういいすか。さて、これはチューブドタイヤ専用でね。リムテープが付属してたんだが、このリムテープ、いわゆる粘着性のテープじゃなくてゴムの輪っかだったよ。輪ゴムの大きいヤツ。これをリムにはめるんだが、はめやすくてね。接着しなくてもいい。たぶん、取るのも簡単だろう。なかなか考えてる。

主宰B:そのホイール、けっこう重いのでは?

主宰A:前後で2000gくらいか。最軽量級ホイールに比べてたしかに400gくらいは重いね。でも頑丈そうだ。こいつもハブ部分を自分で分解してシールドベアリングを交換できそうだ。

主宰B:でも、ボルトが硬く締められていて、並の力では取れませんでした。

主宰A:たぶんロックタイトのゆるみ止めが塗布されているのだろう。おなじみヒートガンで熱するととれるんじゃないかな。

主宰B:希望的観測ですがね。

主宰A:まあ、このホイールのベアリングを交換するのは早くても数年後だろう。


主宰B:さて、今年の抱負ですが、、、なにかありますか。

主宰A:抱負というか、今後の課題なんだが、なんとかしてMC-1ヘッドセットを分解できるような知識と技量が欲しいね。

主宰B:BB工具の取扱はなんとか理解し、実践できましたからね。

主宰A:オレにとっては、Attitudeに残されたブラックボックスは、MC-1だけだよ。

主宰B:たしかヘッドセット工具は持ってますよね?

ヘッドセット工具

主宰A:そう。某巨大オークションにて入手したんだが、どうやら一番大切な部品「ねじ切りロッド」のねじがバカになっているんだよな。あと、一つ部品「フォーク・プッシャー」が足りない。

主宰B:ああ、、、

主宰A:このおバカになった「ねじ切りロッド」のねじの部分なんだが、ねじの先端部が1-2mmつぶれてしまっているんだよね。このため、ナットが入っていかない。ねじを切り直すか、削るか、切断するか。ねじを切り直しはインチねじなんで難しいかな。切断は鉄工所でも出来るだろうが、、、

主宰B:足りない部品はどうするんですか。

主宰A:これはソケットレンチなどで代用出来るかもしれない。そういえば、、、「フォーク・プッシャー」の代わりに、なんか変な鉄パイプが付いてきた。これをなにかと組み合わせて、代用するんじゃないかな。

主宰B:クラインの工具はけっこう年度推移があるみたいですからね。

主宰A:そういう現物あわせもあったのかもしらんな。未検証だけど。この2つの問題を解決すれば、MC-1ヘッドセットを交換できそうだよ。、、、解決できればだけどな!

主宰B:すぐには無理ですね、、、

主宰A:そう思ってね、、、とりあえずクラインによるMC-1ヘッドセットの分解手順書を和訳し、解説を付けてみた。近々このサイトにアップするよ。インターネットリソースとして提供するので、活用してほしいね。

(この項おわり)


2009/01/01

新春放談2009(前編)

毎年恒例ですが、1人の記者が書くヤラセの「記者座談会」形式で、今後のクラインを占ってみたいと思う。何回もいうようだが、これは新春放談。好き勝手に言うことを放談という。

広い心を持ってご覧いただければ幸いですが、カチンとくる方もいるかもしれません。

そこは新年のおめでたさに免じて許していただきたい。


と き  2009年1月1日
ところ  喧噪社本社 防空指揮所
主宰A クラインの過去と未来を追跡する恒点観測員。
主宰B 主宰のもう一つの人格。控えめなツッコミを信条とする。


新春放談2009(前編)

主宰A:今年もやって参りました新春放談。まあ、ぶっちゃけこれは年末に書いているんだよな。

主宰B:裏の事情はいいですよ、、、、昨年のクラインを取り巻く状況を振り返ってみてください。

主宰A:振り返るって、、、特段、特筆すべきことは特にないなあ。白い白馬。あっ!あったよう。6月くらいに、トレックがクラインをリイントロデュースする、なんていうニュースがあった。つまりレモンがトレックとトラブルを起こしたため、レモンがトレックグループから抜けることになったんだよな。

主宰B:どうやらグレッグ・レモンとランス・アームストロングの個人的な諍いが原因のようですね。

主宰A:そう。レモンはランスのドーピングを疑ってるんですな。公式なデータを見る限りでは濡れ衣っぽくも見えますが。ランスの後見役のトレックが怒ったわけ。そのためにトレックはレモンの抜けた穴を再びクラインに投資することで埋めるのでは、、と思われたのだが、、、

主宰B:あれから半年。

主宰A:音沙汰ねーよ!その代わり、ゲイリー・フィッシャーのロードバイクが充実している。

主宰B:どうやらトレックはゲイリー・フィッシャーにその役割を担わせることとしたようですね、少なくとも2009年は。

主宰A:おっと慎重な物言いだね。そう。2009年はクラインは日本市場だけで売られるのではないだろうか。米国のウェブサイトは2008年10月以降、消えてしまっていたり(2008年10月〜12月)、ユーザー登録モードになっていたりしているからね。(2009年1月現在)

主宰B:ショッキングでしたね。

主宰A:もう米国での販売チャネルもなくなってしまったんだろう。そして、2008年モデルまではあったイタリア語のウェブサイトも、同様に消滅だ。

主宰B:つまり、米国とヨーロッパではもうクラインはないってことですか。

主宰A:慎重な物言いをすれば、2009年は、クラインは米国・ヨーロッパでは売られない。おそらく今後も、、、ではないだろうか。

主宰B:それが来年以降の予想というわけですね。

主宰A:そう。


主宰A:まあいいじゃないか。今のクラインのことは忘れろよ、、、

主宰B:えー、、、このサイトの存在意義が問われますよ。

主宰A:ではこのニュースはどうだ。ゲイリー・クラインが所有し、ワシントン州に登録している企業Chehalis Bicycle Incなんだが、めでたく再登録されてたよ。

http://www.secstate.wa.gov/corps/search_detail.aspx?ubi=602257031

主宰A:ただし、2009年の12月までね。一年ごとの延長なんだなあ、この登録。

主宰B:無駄な知識だけ増えていきますね。

主宰A:でも、見ろよ。Presidentがゲイリー・クラインで、Secretary がカースティン・クラインだよ。夫婦相和し。結構ですね。

主宰B:特段、店とかをオープンしているわけではないみたいですがね。

主宰A:やはりアーリー・リタイアメントなのか、、、

主宰B:この住所にファンレターでも送ってやんなさいよ。


主宰B:今のクラインの状況はそんな感じなんですね、、、オールドクラインの状況はどうですかね。

主宰A:けっこう動きがあるよ。オレがリンクをさぼっていた間に、世界中でファンサイトがオープンしてた。これは近々、簡単な解説を定点観測でアップするよ。

http://www.mistermoose.org/bikes/classicKleins/klein.html

http://diabloscott.blogspot.com/2000_05_01_diabloscott_archive.html

http://www.mombat.org/Klein.htm

http://www.oldklein.com/index.htm

主宰B:懐かしのClassic Kleins(http://www.mistermoose.org/bikes/classicKleins/klein.html)がいつの間にか復活してましたね。しばらくネット上から消えてた。

主宰A:そう。貴重な情報がたくさん載っているよ。ゲイリー・クラインへのインタビューが載ってるんだが、「お気に入りのバイクは?」という質問の答えが「My Mantra」とだけ答えているところが興味深い。2008年のIMBAサミットでも本人がカーボンマントラに乗ってるので、トレックへのリップサービスではないだろう。

主宰B:彼は本当にマントラが好きなんですね、、、さて、これらのサイトに投稿している人たちを見ると、オールドクラインはオールドのまま、まったり楽しもうという感じですな。たしかにReset BBなどをインストールしている人はあまりいないようですね。

主宰A:フィンランドのSamu氏からは返事が来てたよ。Kensosha sub-site for International Readers を見ててくれたみたいで恐縮だ。

主宰B:Retro Bikeの、とあるスレッドでもKensosha sub-siteが紹介されてましたね。

主宰A:まあ、このサイトにはさほど海外からのアクセスはないがね。


主宰A:さて、昨年(2008年)は出たレースが3つしかなかったんだよな。そのうちXCレースが2つで、ロードが1つだね。

猛烈な霧と摂氏5度のなかのレース(宮城・歌津)

主宰B:少なくなりましたよ。ほかにないんですかね。

主宰A:そうだなー。この辺(北日本の本州)だと、岩木山ヒルクライムだろうか。

主宰B:北海道まで渡ればまだ探せそうですが。

主宰A:以前から言っているとおり、そうなるとレースよりもやっぱりトレイルだね。今年はトレイルに相当通ったよ。うちのパイパー・ルウ、、、つまりまだ乳児の我が子を妻に任せてね、、、

主宰B:Attitudeのホイールを新調してトレイルに行きましたね。

CrossRide UBをつけてみた

主宰A:許せ!我が子よ!と思いながら走るわけだ。 いつもはCanaanでトレイルに行くんだが、Attitudeはやっぱり素晴らしいね。激軽でね。

主宰B:怖くないんですか?

主宰A:いや、怖くなんかないよ!下りはジェットコースターみたいだ。これはいつか我が子にも味あわせんといかン。ジェットコースター的なアップダウンに、さらにフルリジッドバイク特有の振動が加わって、、、漏らしそう。

主宰B:やっぱ怖いんじゃねーかよ!

主宰A:そんなこんなでまた来週。

主宰B:次の更新は1月4日の予定です。

(後編に続く)


こんなニュースがあるよ! というメールはこっちへ!  喧噪社 
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