KLEIN定点観測

KLEIN(クライン)のバイクに関する様々な話題を紹介します。


以前の記事はこちらに移動しました。
   2007年のKLEIN定点観測
   2006年のKLEIN定点観測
   2005年のKLEIN定点観測
   2004年のKLEIN定点観測
   2003年のKLEIN定点観測
   2002年のKLEIN定点観測
   2000年・2001年のKLEIN定点観測

2008/12/26

クラインのウェブサイト・トップページの変更

米国クラインのウェブサイトのトップページが2008年12月10日前後から、ユーザーのレジストレーションのためのページに変更されていました。

閉鎖前のウェブサイトにも同様のページがあったと思われます。

クラインのサイトの実態は相変わらず存在しませんが、過去に販売したバイクの保証などに必要なデータをユーザーが入力できるようにするための措置と考えられます。

レジストレーションに該当するバイクの年次は2000年から2008年までとされています。


2008/11/26

ダリル・ヴォス氏の勇姿

過去のクライン定点観測によれば、USPTO(米国特許商標庁)の特許データやLoctite社のニュースレターなどから、Darrell Voss ダリル・ヴォス氏が1996年ころまでKLEIN BICYCLE CORPORATIONの技術担当副社長として在籍していたことがわかっていますが、最近、彼がどのような人物だったかが判明したのでお知らせしよう。

こいつがDarrell Vossだ。

http://www.mombat.org/BigBunny89.jpg

このポスターは1989年のもので、彼はPinnacleに乗って、5フィートの高さのログを飛んでいるという。本当かよ、、、、


2008/11/03

米国クラインサイトの表示

2008年10月30日ころから、現在(2008/11/3)まで、クラインのサイトhttp://www.kleinbikes.com/ でこのような表示が出ています。

 This site does not exist

http://www.kleinbikes.com/index.htmのHTMLソースを見ると、<h3>This site does not exist</h3>とあります。

とりあえず事実のみを報告しておきます。


2008/10/26

最近のゲイリー・クライン

2008年6月18日から21日までにユタ州パークシティで行われたIMBAサミットにゲイリー・クラインが参加していました。

http://www.dirtragmag.com/blogarific/imba-summit/

http://www.dirtragmag.com/gal/showphoto.php?photo=4996&cat=714

IMBAサミットは二年に一度開催される、マウンテンバイクへの様々な協力者が集う大会だそうです。今回のサミットには350人ほどが参加したとのこと。様々なセッションではトレイルの持続的な利用、クラブのリーダーシップ、リスク管理などが話し合われたそうです。もちろんトレイルライドも行われ、この写真はその時のものと推察しました。

この写真では、クライン氏はカーボンマントラに乗っていますが、これは以前、ワシントン州のトレイルについての新聞記事でも見られたバイクですな。(新聞記事は現在はリンク切れ)


2008/07/19

2001年秋におけるクラインのトラックバイク計画(2)

(前回の続き)

このウェブマスターとゲイリー・クラインとの会話の1か月後に、シェヘイリス工場が閉鎖されるニュースがあった、という記述から、このやりとりは、2001年の秋のインターバイク会場で行われたことがわかります。

このときのインターバイクは、2001年9月 29日から10月3日まで行われました。シェヘイリス工場閉鎖決定は2001年10月下旬だったので、符合する。

ともあれ、クラインのトラックバイクは、作られる可能性があったらしい。そして、実際、2001年秋の段階で、テストバイクまでは作られていたと思われる。

この一連のやりとりから推測されるのは、2001年秋までは、ゲイリー・クラインはわりあい自由に開発を行っていたのではないか、ということだ。トラックバイクを作るために、ドロップアウトを外注したりしている。

また、ドロップアウト注文後、1か月程度でシェヘイリス工場が閉鎖されるアナウンスがされたことから、少なくとも、ゲイリー・クラインには、工場閉鎖はアナウンス直前まで知らされなかったのではないか。つまり、ゲイリー・クラインにとっても工場閉鎖は寝耳に水だった、ということだったのではないだろうか。

もし、そうなら、ゲイリー・クラインはトレック上層部の方針は一切知らされない立場にあった、といえるかもしれない。おそらく、従業員解雇をスムーズに行うため、トレックはゲイリー・クライン自身にさえ秘密で移転計画を進めていたのではないか。

ともかく、クラインのトラックバイク計画はその後、2008年春までは実現していません。


2008/06/17

2001年秋におけるクラインのトラックバイク計画(1)

非常に興味深い記事を見つけたので紹介しよう。

http://www.teamabsolut.net/gingerman/bianchi.htm

このページを記述した人はゲイリー・クラインとMITの同窓生のようです。

この人の長年の夢は、クラインのアルミニウム製のトラックバイクに、ベロドロームで乗ることだったようだ。ベロドロームってのは、いわゆるトラックのことだ。いろいろとクラインの担当者にしつこく問い合わせをしていたが、ついに、2001年の秋、インターバイク会場で、ゲイリー・クライン自身に聞いてみることにしたそうです。

「クラインはいつになったらトラックバイクを作るんですか?」と、半ばブラフで聞いてみたところ、ゲイリー・クラインはこう応えた。

「実は先週、チームのためにトラックバイクを作ったんだよ。」(これもブラフだったかもしれない、とこの人は語っています)

「それは製品化予定なんですか?」

「そう期待しているよ。既に(トラックバイク用の)ドロップアウトを100セット、注文したところだ。」(←ブラフにしてはやけに具体的だ。)

当時、クラインはロンバルディ・スポーツのスポンサーだったので、トラックバイクはこのチームのためのものだったのではないか、と彼は推測しています。

このあと、彼はゲイリー・クラインと、トラックバイクのジオメトリーなどについて話したそうです。

しかし、その1か月後、シェヘイリス工場が閉鎖されるニュースが流れ、この計画は頓挫したようだ、とのこと。

この件に関する考察は、次号で。


2008/04/12

トレック、クラインを再評価

このニュースについては、2ちゃんねるのクラインスレッドで報じられていると、読者の方が教えてくれました。大元のソースは、Bicycleretailerの下記リンクを参照してほしいとのこと。

http://www.bicycleretailer.com/news/newsDetail/1179.html

【要約】

 これによれば、トレックは新しいクラインブランドの製品ラインを世界中のディーラーに向け、2008年夏に示すようだ。これは、先頃トレックブランドから離脱したLeMond bicyclesと入れ替わるように行われるという。

トレックの販売店は、トレックは単にレモンのバイクにクラインのデカールを貼るだけではないかと推測しているが、トレックの製品開発担当ディレクターJoe Vadeboncoeur氏によれば、全く新しい製品ラインを用意しているとのことだ。

「クラインはユニークな製品群とブランドの独自性を持っているので、我々はけっしてトレックグループ内のバイクのデカールを張り替えて済ますつもりはない」

「これらの新しい製品ラインは、まさに、我々がどこまでクラインを引き上げたいか、ということを明確に示すものだ。我々は間違いなく将来、クラインブランドに投資するつもりだ。それらはディーラーに何らかの形で示していくし、将来、それはディーラーや我々自身にもはっきりわかるように示されるだろう。」

【考察】

 要約すると、離反したレモンバイクの後釜として、既存ブランドの強化を行う、と言っているわけだ。

http://kensosha.blogspot.com/2008/04/blog-post_09.html

 レモンの製品ラインには相当数のモデル(ロードレーシング、シティバイク、シクロクロスバイク)があったので、この穴埋めをクラインブランドに担わせるには、相当数のモデルの投入が必要だ。すぐに新たなバイクの開発ができるのか、あるいは上記記事のディーラーが言うように、デカールの張り替えですますのか、あるいは、レモンバイクを巧妙にクラインブランドのものに換える手だてがあるのか、、、

いずれにせよ、夏までにはその結果が分かるだろう。

 なお、この記事には、新製品開発にゲイリー・クラインが関わっている、、、などということは示されておりません。悲しいことだがね。


2008/03/01

オールドクライン BBシェル フェイシングツールの研究

オールドクラインにReset RacingのHollowtech 2用ベアリングを圧入するには、BBシェルを指定寸法にカットすることが求められている。でないと、いつまでたっても変速できないことになりかねない。

 → 近代化改修

ふつう、BBシェルを削るには、BBフェイシングツールというものを使う。BBフェイシングツールは、シェル内部に切ってあるネジを利用して工具を固定しフェイスカットする方式だ。しかし、オールドクラインのBBシェルにはネジが切っていないので、通常のBBフェイシングツールは使用できない。

なんとかならないか、考察してみた。


さて、まず一般に使われているBBフェイシングツールを観察してみよう。

たとえば、パークツールのBFS-1だが、このような構造になっている。

パーツA1、A2をBBシェルにねじ込んで固定する。パーツA1、A2には穴があいており、そこにシャフトBが通るようになっている。つまり、パーツA1、A2が、工具をBBシェルに固定する役割を果たしているのだ。

オールドクラインのBBシェルにはネジが切っていないので、この工具はこのままでは使えない。

なんとかして、これをクラインBBシェルで応用できるようにすればいい。


【重要事項】 (必ずお読みください)

以下の工具は、あくまでも弊社が考えた素案である。現実のモノの動作とは異なる場合があるかもしれない。また、工具パーツの強度などの要素も影響してくる。実際に試したい方は、自己検証しながら、自己の責任においてお願いしたい。これでクラインのフレームを破損したり、あなた自身が怪我を負うなど、どのような結果が生じようとも、弊社はいっさい責任を取りません。


【考えられる方法】

パーツA1、A2の穴の内径を[a]mmとした場合、下のようなパーツCをワンオフで作れば、パークツール BFS-1を使ってフェイスカットできると思われる。

【パーツC】

材質 アルミ

外径 34.9mm

全長 30mm

内径 [a] mm


【解説】

外径の34.9mmというのは、クラインのBBシェルの内径が35.0mmであり、クラインのテックマニュアルで示されたベアリング外径34.9mmに対応したものだ。つまり、この円筒はクラインのBBシェルに圧入できるわけだ。全長30mmというのは、だいたいの「掴み」だ。材質をアルミとしたのは、クラインBB専用工具の中に同様のアルミ製の圧入パーツがあることから判断しました。

手順としては、こうだ。

(1)パーツCを、クラインBB専用工具などを使ってBBシェルに圧入する。

(2)BFS-1のシャフトを通す。

もちろん、この場合、パーツA1、A2は使わない。そうすれば、BBシェルのフェイスをシェル内壁と直交するように、正確に削ることができるはずだ。

パーツCの圧入位置は、多少調整しながら行えばいいだろう。パーツCを脱着する時は、もちろんヒートガンでシェルを熱してからプレスアウトする。

意外と簡単ではないのか。

ここでの問題は、パーツCをどうやって作るかだ。

旋盤やボール盤を持っている人なら作れますな。しかし、普通は持っていない。誰かに頼まなければならないだろう。

切削加工については、個人向けのワンオフの加工を行ってくれる企業もある。要相談だろうね。

http://izumiseiko.jp/  などですな。

ここで最大の問題があるのだが、、、パークツールのBFS-1なんだが、定価で80000円くらいする。買えねーよ!

だが、なじみのバイク屋さんが持ってたりするだろうし、他のメーカーのフェイシングツールでも応用できるのではないか、と思う。応用されたい。

もちろん、お金のある方は、このためだけにパークツール BFS-1を買うのは、、、自由だよ。


2008/02/09

チェーン・コントロール・デバイス(CCD)の研究 その2 Cタイプについて

先日、名古屋の安達さんからCタイプのCCDについての資料をいただきました。貴重な資料写真の掲載の許可をいただきましたので、ここに公開します。ありがとうございます。

こうしてみると、CタイプのCCDはチェーンステイのタイヤクリアランスを上げるのに貢献しているのが分かりますな。2000年モデルのカーボンマントラに付属しているものとのことです。表面の刻印にはU.S. Patent Number 4960402とあります。

特許については下記のリンクを参照のこと。

http://homepage.mac.com/kensosha/kensosha/documents/patents.html


2008/01/20

オールドクラインBB工具(のパチ物)についての考察

オールドクラインのBB工具については、生産終了から10年以上経過しており、オークションでもなかなか出回らないので、手に入れるのは難しい。Reset Racingでは対応工具を販売しているようだが、送料などを入れると、日本円で4万円くらいする。買えねーよ。

しかし、昨年(2007年)、自分で専用工具を使ってBBを脱着してわかったのは、この工具の原理と使用方法は意外に簡単だ、ということだ。

手元に工具がないために、BBを交換できず、たくさんのクラインが放棄され、あるいは床の間の置物と化しているのではないだろうか。惜しいことだ。もっと手軽に、誰の手にも入りやすい工具でBBを外すことはできないか。

ここでは、ホームセンターなどで入手できる材料で、クラインのBB工具を再現できないかを考えてみた。


なお、東京在住のラスカル乗りの方から、ピッチ1.0mmのステンレス長ネジを購入できるネットショップ情報を提供していただきました。感謝感激。ありがとうございました。


【重要事項】 (必ずお読みください)

以下のパチ物の工具は、あくまでも弊社が考えた素案である。現実のモノの動作とは異なる場合があるかもしれない。また、工具パーツの強度などの要素も影響してくる。実際に試したい方は、自己検証しながら、自己の責任においてお願いしたい。これでクラインのフレームを破損したり、BBが外れなくなったり、あなた自身が怪我を負うなど、どのような結果が生じようとも、弊社はいっさい責任を取りません。

冷たいようだがね。

つまり、現場での状況を十分に観察しながら、十分に注意して行う必要がある。

なお、これはあくまでもクライン・プレシジョンBB(いわゆるオリジナル)を外すことだけに特化したものであり、再度、クライン・プレシジョンBBを装着しなおすことはまったく考慮していない。そう。引き返せない片道列車なのだ。止まらない列車でGO!


【クライン純正工具の基本構造】

クライン純正工具は、下の図の通りの構成となっている。つまり、この構造をでっち上げればいいと思われる。


【今回検討した汎用部品】


ヒートガン(株式会社 ストレートの「ホットエアーガン」)


いずれも安価なものを選んだ。ヒートガンを除くと、総額で2500円程度であろう。口で言っていても信憑性がないかもしれないので、オレが自腹で入手してみたのだ。

ただし、あくまでもKLEIN専用工具がない場合の非常用と考えて欲しい。プレシジョンBBを正確な位置にセットすることができるかどうかは未検証であり、ここでの目的とは合致しない(あくまでも目的はプレシジョンBBを外し、新たなReset Hollowtech IIを入れるためである)。


【作業工程】

まず、工具を二つに分けて、組み立てておく。

工具セットA(A 心棒、B ナット、G 平ワッシャー、F 角座金、H 単式スラスト玉軸受、E 角座金、D スリーブ)

工具セットB(C ボルト、G 平ワッシャー、I ソケット)


ケーブルハンガーをドライバーなどで外し、ヒートガンでBBシェルを摂氏80度に熱する。ケーブルハンガーは熱で溶けるので外しておかないといけない。このとき、熱風がシャフトになるべく当たらないようにした方がいいだろう。

なぜ熱するかというと、シェルだけを熱膨張させ、BBベアリングとシェルとの隙間を広げて、嫌気性接着材Loctite680を効かなくするためだ。ただし、塗装を傷めないよう、摂氏80度程度にとどめておく必要がある。100度を超えると塗装を傷める可能性がある。

熱し終わったら、すぐにドライブサイドのシャフトに工具セットAを接続し、非ドライブサイドのシャフトに工具セットBを接続する。時間が勝負だ。

接続後、心棒をプライヤーなどで挟んで固定し、レンチでナットのみを回すようにする。このとき、心棒はけっして回さない。こうすると、クランクシャフトもろともBBがが外れると思われる。


【まとめ】

おそらくBBを外すことができるのでは、というところまではわかった。しかし、この工具だけではプレシジョンBBを再度正確な位置に入れることはできない。もし、それがしたいのなら何らかの工夫が必要だろうが、それは自分で考えて欲しい。

そして、すべてにわたって実地に検証していない。実際に試したい方は、自分で検証しながら、自己の責任において行ってください。もしフレーム破損や身体の負傷などの事態が生じても、弊社はいっさいの責任は負いませんので、あしからず了承ください。


【残る課題】

さて、残りの問題は、Reset Racingが、Hollowtech 2用ベアリングにおいて指定するシェル幅に、どのように調整するか、だ。

ほとんどのケースでは、オールドクラインのシェル幅は、指定寸法よりも大きいので、削る必要があるのだ。とくに、ロードバイクの場合は相当削らないといけないのではないか。指定寸法におさまらなければ、変速がうまくいかないはずなのだ。

ファーバーのベアリング交換の際、検証し、調整を断念したものだ。 くわしくは→ Fervor 近代化改修#18-6

しかし調整の方法については、クエスト日新がすでに実用化し、インターネット上で公開している。

http://www.bike-quest.com/KLEIN/KLIEN.html

この手法を利用すれば可能と思われる。シェル幅の調整をどのようにして行うべきか。今後の宿題とさせてほしい。


2008/01/14

ワシントンのうわさ 続報

まず、これを見て欲しい。

whitepages.comは、最近隆盛しはじめた、米国の人物検索ページである。

http://www.whitepages.com/

何の気なしに、Gary Klein Chehalisという単語で検索してみた。

そうするとこのような結果が出る。2008年1月13日の検索結果だ。

検索結果

これはあのゲイリー・クラインだろうか?

シェヘイリスも広い。Gary Klein自体、よくある名前なので、同姓同名の人かもしれん、という疑念が起きる。しかし、別の検索で、ご家族も同じ住所に住んでいることを確認し、また、年齢も一致していると思われる。これは我々が知りたいゲイリー・クラインにほぼ間違いないだろう。

では、「Company」欄に注目して欲しい。そこにはこんなこと書かれている。

「Chehalis Bicycle Inc」

これが何を意味しているかは、正直、これだけではわからない。わずか3語の情報だ。そして、「Chehalis Bicycle Inc」をほかの検索エンジンに入れてもなにも有為な情報は出てこない。

しかし、思い出して欲しい。mtbrのフォーラムで、2008年8月中旬頃、ワシントン州の一部で流れた噂として、「ゲイリー・クラインが新たな会社を立ち上げるのでは、、、」というものがあった。8月にmtbrのフォーラムに記述された「うわさ」については、こちらを参照して欲しい。

「2007/08/27 ワシントンのうわさ」 

http://homepage.mac.com/kensosha/kensosha/documents/kleinnews.html

http://kensosha.blogspot.com/2007/08/blog-post_27.html

この際、ワシントン州で流れた噂では、ゲイリークラインが興すのでは、とされた会社の名前は「Chehalis Bikes」かもしれない、というものだった。これは、今回の情報と酷似したものだ。考えられるのは、次の可能性であろう。

(1)Chehalis Bicycle Incという名のバイク製造会社を興した
(2)Chehalis Bicycle Incという名のバイクショップを興した
(3)実態のない、Chehalis Bicycle Incという名前だけの会社を興した

この場合、Incとは何かということだが、このサイトに詳しく解説されている。

http://eng.alc.co.jp/newsbiz/hinata/2005/07/co_ltdinc.html

以下、引用する。

「Inc.は Incorporated の省略形であり、その incorporated が何かと言えば、「法人設立手続を済ませて、権利義務の主体となれる『体』が付与されている」という意味の動詞の派生形です。要するに Inc. と付いているのは会社設立手続を済ませてある法人企業であることを対外的に明示するためのものです。」

「アメリカの場合は、どういう社名をつけられるかは会社の設立地として選んだ州の会社法により異なるものの、多くの州が採択している Revised Model Business Corporation Act (全米法律家協会がまとめた会社法のモデル法案です)では、社名に、incorporated, company, limited のいずれか、または、その省略形である Inc. , Co., Ltd. を入れねばならないとしています。」

つまり、Incという表記がなされる以上、すでに会社が設立されたことは間違いない。英語においては、日本における有限会社・株式会社の区別がないので、会社名だけでどちらの資本調達形態なのか、区別をつけることはできない。

ほかの情報を求めて、ワシントン州・州務庁のウェブサイトで、企業検索を行った。

http://www.secstate.wa.gov/corps/search_detail.aspx?ubi=602257031


【わかったこと】


2002年といえば、シェヘイリス工場廃棄の年である。これに関連があるのか。そして、この企業が何を担っているのか。すべてはまだ情報の闇のなかだ。

弊社で得た情報と、現在のところの考察は以上の通りである。なにか情報があれば、追って報告しよう。当面の観察としては、2008年12月31日以降、この会社が存続するかというところだ。その答えは、あと1年後に出る。

※ちなみに、KLEIN BICYCLE CORPORATIONという会社は、州務庁のウェブサイト上では2006年5月31日をもって無効(inactive)となっており、登録者も存在しない。独立企業としては完全に消滅している。

http://www.secstate.wa.gov/corps/search_detail.aspx?ubi=600401357


2008/01/05

新春放談2008(後編)

では、引き続き後編をどうぞ。


新春放談 

(後編)

【工作シンドローム】

主宰A:後半は主としてオレの身の回りのことを話すので、興味ない人は読み飛ばすように。いいなッ!

主宰B:大きく出た、、、最近は工作に取り組んでいるとか。

主宰A:そうなんだよ、、、工作熱が出てね。無性に工作したくなったんだよ。工作シンドローム。

主宰B:まずスピーカーが壊れたのが発端でしたね。

主宰A:そう。15年前に買ったTEACがね。代わりのスピーカーを買おうとしたところ、高いんだよなー。いいスピーカーになればなるほど、高い!

主宰B:そりゃそうでしょうよ。

主宰A:しかし、もしかしたら自分で作ったら安くあがるんじゃねーの?と思ってね、いろいろ調べ始めたんだ。2万円くらいで出来そうだという結論が出てね。

主宰B:実際に作ってみてどうでした?

主宰A:スピーカーユニットは既製品なんで、自分で作るのはガワ(エンクロージャー)だけだよ。でも、自分の好きなサイズに出来るので、棚にぴったり収まるサイズで、最大の容量を実現することが出来た。

主宰B:インターネットリソースも使ったんですか。

主宰A:そう。フリーウエアでSpedというソフトがあってね。これを使うと、音響特性をシミュレーションできる。インターネット時代じゃなかったら、オレがそんな部分まで踏み込むことは出来なかったろう。作者の方と、世のオーディオ好きの方々には感謝感激よ。

主宰B:インターネット由来の知識。やはり世界は進歩してますね。

主宰A:ああ。銀色の服とか、光るチューブのハイウェイとか、街を走るエアカー、八頭身のレプリカントなどは実現しなかったけどな。

主宰B:、、、チューブ入りの食料だけは実現しましたがね。

主宰A:さて、スピーカーなんだがボンドで板を四方で貼り付けた後、電動工具などを使って表面処理し、木工用オイルやワックスを塗ってガワは完成だ。見た目なんだが、Harbethってスピーカーがあるだろ?あんな感じ。

主宰B:本当かよ、、、

主宰A:ご丁寧にスピーカーネットも自作したからね。言わなければオレがでっちあげたとは見えんはずだ。

でっちあげた割にいい音

主宰B:肝心の音はどうなんすか。

主宰A:そう。問題は音ですね。壊れたスピーカーより、いい音が出ている。当然だけどな。いろんな音が、はっきり聞こえ、低音も十分だ。たしかに大型のハイエンドなスピーカーから出た音とは比べられないんだが、この大きさではまずまずじゃないかな。

主宰B:そういえば学生時代、隣の部室がオーディオ研究会でしたね。彼らの単純なアンプと大きなスピーカーが奏でた音、あのすばらしさには吃驚しました。

主宰A:あー、そうそう、、、あれはサン・サーンスのオルガンが入った交響曲な。あれは衝撃的な体験だった。魂を揺さぶるような音が聞こえてね。そのCDを借りて、自分の家のミニコンポ(死語)で聞いても、全然違って聞こえてね。貧弱な音しか出なかったのを思い出す。

主宰B:その後、秋葉原ラジオ会館で聞いたハイエンドスピーカーも衝撃的でしたね。

主宰A:あれはすごかったなー。巨大なスピーカーだったよ。メーカーは知らないけど、あのときも本当に感動したよ。ああいった体験に、少しでも近づいただろうか、、まあ、スピーカー製作がうまくいったんで、クラインのプレシジョンBBも分で取り外してみようかと思ったんだよ。

主宰B:おっ。なんか話がつながりましたね。

主宰A:BB交換を頼もうと思ってた自転車屋さんに断られてしまってね。がっかりしたが、なら自分でやってやるぜ!と奮起したんだよ。あのとき、すげなく断られたことも、いまはすごく感謝してる。

主宰B:意外なほど前向きですね。

主宰A:あれはオレに対する愛のムチだね、、、不思議とヤじゃない!(タカダ・コーポレーション)

主宰B:、、、、まあ、人間なんでも自分でやってみるべきということですね。

主宰A:そうそう。その後も棚とか台とか自分で工作しはじめたし。楽しいなー、工作。工作ラブ!


【今後のバイク維持方針】

主宰B:さて、これからFervorはどうしますか。今年で14年目ですよ。

主宰A:そうだなー、もう正直、改修するところがないんだよな。ステム、サス、ヘッド、BB、クランクと、やれるところはぜんぶやっちまった。

主宰B:メンテナンスモードですかね。

主宰A:とりあえずサスペンションのオーバーホールでもしようか。これも自分で出来ればいいんだが、KOWAのサスには教本がなくてね。

主宰B:オートバイのサービスマニュアル(※)のような物が欲しいですね。

(※)整備手法が事細かに書かれたもの。これと工具があれば、オートバイすべてをばらせる。

主宰A:そう!そういうマニュアルは、ぜひ流布して欲しいよな。もちろん有料でもいいからさー。バイクの世界でもそういうものが必要だろうな。

主宰B:他には?

主宰A:8年経過したロードバイクQuantum Raceなんだが、最近はこれでレースに出るようになった。休日のロードトレーニングにも使っているし。そろそろなんらかの近代化が必要だろう。

主宰B:ロードバイクなのに8.9kgもありましたからね。

主宰A:ヘンに重かった。それというのもペダルやサドルはMTBからのお下がりだったからね。とりあえずサドルは軽量のものに換えといた。これで200gは稼いだね。2008年はホイールとペダルかな。これで400gを稼ぎたいね。

主宰B:ホイール。いわゆる決戦用。

主宰A:決戦用って、なんか海戦みたいだよな。漸減邀撃(ぜんげん・ようげき)しながら決戦海面へGOだッ!

主宰B:よくわかりませんが、、、

主宰A:軽量ホイールには21Cのタイヤを付けて、矢島カップ(鳥海山ヒルクライム用)にしたいね。ペダルもSPDを引退させ、SPD-SLにしたいもんだ。

主宰B:目標は7kgに限りなく近い8kg前半ですな。

重かった


【ヒートガン讃江】

主宰A:あと、Mavic CrossMaxのシールドベアリングを交換したいね。誰かに頼むと1諭吉以上かかるんだが、ここは自分でおこなって経費を節減したい。

主宰B:Mavicの純正部品として供給されているベアリング、実は工業界で普通に売られている汎用部品ですからね。

主宰A:そう。値段は1/7くらいだよ。一見、無理っぽいが、実は自分でできるんだぜー。一度スキルを身につけると、その後の経費が安くなる。

主宰B:いまやヒートガン(ホットエアガン)も持ってますしね。

主宰A:ヒートガンでベアリングがはまるガワを暖めれば外れそうだ。すげーよ、ヒートガン。みんなも買っとけ!

驚異の機械・ヒートガン

主宰A:ヒートガンは完全に元とったね。2900円とは思えん。

主宰B:、、、じゃあ、結論は「ヒートガンを買え」でいいですかね。

主宰A:今年のところはな。

主宰B:まあ、たしかに一丁あってもいいですが、、、ドライヤーと間違って使わないように。

主宰A:あとは、、、、皆よ。初夢でゲイリー・クラインが新たな会社を立ち上げることでも見て、お笑いウルトラクイズでも見ながらお雑煮でも食ってくれ。

主宰B:やりますかねー、お笑いウルトラクイズ。それではよい新春を!

主宰A:あっと、言い忘れた!次回更新(2008年1月初旬)の「KLEIN定点観測」では、ちょっと注目すべき情報を配信するよ。まあ、その情報の価値の判断は、まだできないんだけどね。

主宰B:うわー、気になるー!

主宰A:ではまた来週!

(終了)


2008/01/01

新春放談2008(前編)

毎年恒例ですが、1人の記者が書くヤラセの「記者座談会」形式で、今後のクラインを占ってみたいと思う。何回もいうようだが、これは新春放談。好き勝手に言うことを放談という。

広い心を持ってご覧いただければ幸いですが、カチンとくる方もいるかもしれません。

そこは新年のおめでたさに免じて許していただきたい。


と き  2008年1月1日
ところ  喧噪社本社
主宰A クラインの過去と未来を追跡する恒点観測員。
主宰B 主宰のもう一つの人格。控えめなツッコミを信条とする。


新春放談 

クラインポータルZ とくべつ企画
(前編)

主宰A:はい。クラインポータルZの主宰です。

主宰B:サイト名を変えたんですか?

主宰A:いえ、、、今日だけです。デイリーポータルZに敬意を表してね。

主宰B:本当かよ、、、

主宰A:社会情勢も混沌としておりますが、せめてバイク世界だけは明快に行きたいもんですな。

主宰B:まったくです。


【新春トピック】

主宰B:最近のトピックで注目すべきものは何すかね?

主宰A:いやー、Madone。マドン2008ですよ!

主宰B:あー、アレですね。Trekの誇る最上位ロードバイク。

主宰A:個人的には、「隔世遺伝」かよ!と思ったよ。まずFuselageという用語を使用していること、ヘッドセット、BBの基本構造がオールドクラインと同様の方式だということだ。

主宰B:似てますが、、、実際には圧入じゃないんだってね。

主宰A:そうそう。「はめ込み」。カーボンにそれ用のソケットを作ってあるとのことだ。ずれないのか、不思議だがね。まさに驚異の機械(Discovery Channel)、なんちて。ヘッドセットはMC-3と同じアプローチだね。下半分は普通のインターナルヘッドセットを流用しているようだ。

主宰B:シートポストも独自形式ですよね。

主宰A:そう。「シートマスト」。シートチューブにシートポストを被せる方式ですよ!びっくりだ。

主宰B:意外な解決方法でしたね。

主宰A:まあ、Zip Grip(*)のようなことにならないようがんばってほしいね。

主宰B:うわー。

主宰A:このように、フレーム、おっと、Fuselageだったっけか?、、、、付属するパーツはほとんど独自規格じゃないか。人ごとながら、将来の部品供給が気になるね、、オールドクラインと同様にね。

主宰B:パーツ供給が困難なのは、独自規格の宿命ですからね。

主宰A:きっとドイツあたりに業者が出現するんだよ。2018年ころに。「2008年型Madone用ヘッドセットコンバージョンキット」を作るような、な。

主宰B:あながち夢想でもないですな。Reset Racing.deがやりそうだ。でも、、、Madoneを買う人はそんなに長く同じバイクを乗るとは思えませんが。

主宰A:そうか、、、つぎつぎとMadoneを買っていくんですか、そうですか、、、いいなー。

主宰B:乗らなくなったMadoneはどこに行くんでしょうかね。

主宰A:きっと西方浄土で幸せに暮らすんだよ。

(*)Zip Grip:固定力不足が指摘されリコールされたクライン独自のシートポスト固定様式


【BB問題、解決】

主宰B:ところで、FervorのBB脱着に成功したようですが。

主宰A:うん。十数年を経て、ようやく自分の力で圧入BBを取り外すことができたよ。

主宰B:実際には意外に簡単でしたね。

主宰A:そう!純正工具さえあれば、実に簡単だということがわかった。10分ほどで終了だ。

inserted by FC2 system