KLEIN定点観測

KLEIN(クライン)のバイクに関する様々な話題を紹介します。


以前の記事はこちらに移動しました。
   2005年のKLEIN定点観測
   2004年のKLEIN定点観測
   2003年のKLEIN定点観測
   2002年のKLEIN定点観測
   2000年・2001年のKLEIN定点観測


2006/10/27

mtbrの衝撃

mtb review.comのフォーラムには、Rumor Mill : Trek discontinuing Klein bikes?(うわさ工場: トレックはクラインを廃止しようとしているか?)というそのものずばり、のスレッドがあります。

http://forums.mtbr.com/showthread.php?t=214989&highlight=klein

これによると、最近、米国南西部に住むライダーが、地元のLBS(ローカルバイクショップ)を訪れたところ、グリーンの美しいAttitudeがあったのを見たそうです。そこで、ショップのセールス担当者から聞いたところによると、つぎのような状況だったそうです。

・このディーラーは米国南西部でクラインを扱う唯一のディーラーである
・米国内にはもうわずかなディーラー網しか残っていない
・アジア(日本)マーケットへのセールスに注力している

また、別の人が西ヨーロッパでのトレック・ゲイリーフィッシャー・クラインの代理店「Bike-europe」での取り扱いは2006年以降、行われていない(特別注文で取り寄せることはできる)、と書き込んでいます。

これらはトレックによる公式の情報ではなく、真偽のほどは不明です。


2006/10/11

クライン2007年モデル

クラインジャパンのウェブサイトで、クラインの2007年モデルが発表されていました。

http://www.kleinjapan.com/bicycles/index.html

Q-Elite クライン初のフルカーボン・ロードバイク。

Reve  2006年モデルの継続モデル。

Attitude 2006年モデルの継続モデル。フルリジッドモデルもあり。

Karma   カーボンバック、スローピングトップチューブをもつフラットバーロード。

【補足】

不思議なことに、2006年10月10日現在、本国のサイトでは2007年モデルは未だ発表されていません。なお、最近のMtbr.comのフォーラムの投稿によれば、「クラインは日本以外では2007年モデルを出さないと聞いた」という話が書き込まれています。

フォーラムの情報について真偽・事実関係は全く不明ですが、なんらかの情報が入り次第、主宰の考察とあわせ、続報していきます。


2006/07/12

KOWAフォーク 1インチ再発売

2006年7月12日、興和製作所より、サスペンションフォーク110cfと80csについて、ステアリングコラムのサイズが1インチの限定バージョンを受注生産により発売する旨のメールがありました。

価格は110cfが84,000円(税込)80csが83,790円(税込)とのことです。通常バージョンより15000円ほど割り増しですがね。

購入には最寄りの取扱店へ注文することになります。

やってくれますな。さすが興和製作所! ヨイショしておこう。

これは、2004年のKowa Joule限定バージョン以来の1インチフォーク製作ですな。

何度もこの定点観測でお伝えしているように、オールドクラインの特定のモデル(トップガン、ピナクル、ラスカル、ファーバー)はステアリングコラムが1インチなので、最新のフォークが対応していなかったのが難点だった。(例外としてマグラはオプションで用意しているがね)

これで皆もマグラ以外の新型フォークを使えるわけだ。

80csはJouleの後継機種で、110cfはワンタッチでトラベルの変更が2段階で可能なフリーライド系フォーク。

なお、前回は注文開始から締め切りまで1か月程度しかなかった。購入希望の方は十分注意されたい。

明日にでも注文にいきたまえ。

あと、君の友人に、1インチのリッチーに乗っている人などがいたら、この情報をぜひ伝えてあげてくださいな。

http://www.kowa-ss.co.jp/mtb.html


2006/05/08

ゲイリー・クライン・インタビュー(2)

(考察)

 これを読むと、ゲイリー・クライン、この時点でもうすっかりトレック傘下に移行する気構えができてますな。よっぽど自社の経営が大変だったんだろうか。資金とマーケティングに問題があったということを素直に認めていますね。シェヘイリスに60人以上のスタッフを抱え、経営が厳しいとあっては、最終的な選択肢はこれしかなかったかもしれない。

しかし、その後、クラインを襲った経営原理という恐ろしい魔物が、どのようなことをしたのかということについては読者の皆さんもご承知のとおりだ。結局、ゲイリー・クラインが希望を持って語ったクラインの経営のほとんどはウォータールーに奪われ、従業員もほとんどが解雇され、よりどころとすべきシェヘイリス工場も処分されてしまった。そして、その後、クラインは、ゲイリー・クラインが思っていたように、マーケットシェアを増やすことが出来たのだろうか。この点は検証していないのでなんとも言えません。

 もし、ドイツ語が得意な方がいたら、直接、日本語に訳してみてちゃぶだい。


2006/04/30

ゲイリー・クライン・インタビュー(1)

先日、Wundel氏のほむっぺに、ドイツのBike誌に1995年に掲載された、トレックによるクライン買収関連の記事が載っていました。これには買収当時の、ゲイリー・クライン自身がマントラ・プロ(初代)を手ににこやかに(呑気に)笑っている写真が載ってます。どんな内容が書かれているんでしょうか。でも、ドイツ語だ。

http://www.wundel.com/klein_verkauf.htm

主宰はかつて大学の第二外国語でドイツ語を学んだことがありましたが、いまはすっかり脳から失われています。そう、、、きれいさっぱり。

そこで、WorldLingoを使い、ドイツ語から英語に訳したものを、主宰自身が日本語訳してみました。重訳なので、もしかしたら不適切な訳になっているかもしれません。参考程度に見てね。

また、前段部分は機械翻訳ではうまくいかなかった。後段のゲイリー・クラインのインタビューはまずまず理解できたので、後段だけの抄訳となります。


(抄訳)

トレックに融合したゲイリー・クライン:「クラインのバイクはより優れたものになる」

 噂は本当だった。ゲイリー・クライン(米国ワシントン州のアルミバイク製作者)は次のような理由から、自社を米国の大企業トレックに売却した。

独バイク誌:トレックに会社を売却した理由は何ですか?

ゲイリー:我々は、我が社のバイクの品質を向上させるための資金と、優れたマーケティングを必要としていたからだ。生産コストを下げることで、我が社の製品はもっと競争力をつけることができる。

独バイク誌:社内でのあなたの仕事に変化はあるでしょうか?

ゲイリー:私はクライン・バイシクル・コーポレーションに社長として残留し、バイクの製造に全てを捧げるつもりだ。逆に、社内の人事管理や経営のために費やす時間は少なくなるだろう。

独バイク誌:この売却は、クラインの顧客にどんな影響を与えるのでしょう?

ゲイリー:我々の製品はより優れた速いバイクになるだろう。それとともに顧客サービスも向上する。

独バイク誌:未来にあっても、クラインはトレックの傘下のままなのでしょうか?

ゲイリー:この合併はマーケットの状況を変える。クラインはトレックの後ろ盾を得る事ができ、トレックはマーケットシェアを増やせるだろう。もし(傘下にあることを)継続するとしても、別に驚くべき事ではない。

(以上)


考察は、次号で。


2006/04/15

シェヘイリス工場(2)

インターネットリソースから、かつてのクラインの主工場、シェヘイリス工場は現在、PIONEER CONVEYORS 「パイオニア・コンベヤーズ」という会社が所有していることが判明しました。

http://www.google.co.jp/local?hl=ja&q=chehalis+wa++pioneer&latlng=46638193,-122965764,1688845090223142388

住所は完全に旧シェヘイリス工場と同一ですな。そこから判断しました。

この会社は、会社名から想像するに、作業場・工場内などの物資輸送システムを製造している企業と思われます。まあ、バイク業界とはほとんど関係がないだろう。

もっとも、パイオニア・コンベヤーズのほむっぺも、グーグル上でもキャッシュしか残っていないので、もうこの会社自体存続しているかどうかはわかりません。


2006/04/01

シェヘイリス工場(1)

シェヘイリス工場の機材群について、オークションの資料をもとに、別ページにてまとめてみましたので御覧ください。

こうしてみると、意外な程、高価そうな機材までも、ばっさりと売却されていることがわかりますな。これが北米のビジネス世界の実態ですな。キビシーっ!(財津一郎)

シェヘイリス工場の機材群


2006/03/11

ショップ紹介

広島県広島市のBikeSports YOU(遊)では、オールドクラインのメンテナンスについて、ある程度可能であるという情報をいただきました。

http://www.hicat.ne.jp/home/b-s-you/

http://www.hicat.ne.jp/home/b-s-you/main.htm

可能なメンテナンス範囲については、BikeSports YOU(遊)にお問い合わせください。

現在はクラインの新車取扱いは行っていません。ロード・トライアスロン競技へのサポートを主力に活動しているとのこと。

中国地方のオールドクライン・ライダーには心強い存在でしょうな。


2006/03/08

特殊工具(2)

MC-1ヘッドセット工具なんですが、これは巨大な工具ですな。当時の説明書も付属していますが、ちょっと写真が不鮮明。

ばばーん(べつやくれい風)

この工具を使って、MC-1用のUniKlein/Strataフォークの取り外し、ベアリングの取り外し・圧入が可能となるはずなんですが、、、でも、パーツが一つ足りず、そしてボルト2つのネジ部分がバカになっていて、工具を構成することができません。むう、、、気が付いたときは遅かった。

まあ、しょうがない。この工具は現役時代からだいぶ時間もたってますからね。ばかになったボルトは、鉄工所さんで再製作するしかあるまい。足りないパーツというのがフォークのコラムを押す円筒形状のパーツですので、なんとか再製作は可能とは思われますが、未検証です。

ザ・詳細(べつやくれい風)。このうち、右側下から2個目のボルトがバカになっている

【考察】

正直、ヘッド工具については部品が足りないし、ネジがバカになっているし、クラインの説明書も不鮮明なんでよくわかんないんですよ。

BB工具はなんとか運用できそうですけどね。

実際に工具を手に考えてみたんですが、このクラインの圧入システム、使っているときはメンテナンスフリーでたいそう便利なんですが、脱着がすごくめんどくさいですな!、、、いまさら思うことでもないか。

しかし、実際に圧入を外すのは、このバイクの一生のうち、1回から2回くらいですむのではないだろうか、という頻度だったろう。

実際に、主宰のファーバーのオリジナルシールドベアリングを外したのは、購入後8年後でしたが、寿命はまだ来ていませんでした。そして、シールドベアリングは汎用規格のものなので、入手は比較的簡単だった。以前、検証したように、シールドベアリング自体は日本でも代理店を通して購入でき、その価格は2000円程度の安価なものだったからね、、、(今はインターネットでも買えます)

クラインはクラインなりに考えたんですなー。


2006/02/22

特殊工具(1)

オールド・クラインは独自規格の部分があったため、その部分は汎用工具では分解・組み立てができませんでした。それは、ヘッドセットとBBですな。

そのため、クラインは専用の特殊工具を販売しておりました。弊社としても、将来、メンテナンスしてくれるバイクショップがなくなって、自分でやらなければならない場合に備えて、入手しておかなければなるまいと思っていました。備えあれば憂いなし。

そこで、MC-1ヘッドセット工具とBB工具の出物をいろいろと探していたんですが、先日、ようやくMC-1ヘッドセット工具を、某巨大オークションで落札することができました。

届いた物件の梱包をほどいてみると、ヘッドセット工具の他に、なんとBB工具まで入っていました。前のオーナーによると、「不要なのでつけておきました」とのこと。意外な展開ですな。一挙に2種の特殊工具が手に入った。(と、その時は思いました)

なんでもあるなー、某巨大オークション。 

たしかに、この工具、年数を経て、その来歴が不明になれば、単なる鉄・アルミの塊。単に重いゴミとなってしまうので、今が探しどきなのかもしれません。散逸するといやなので、安価なケースを購入して保存することにしました。

さて、工具の構成はこんな感じです。まず、BB工具から見てみよう。


BB工具

なんか微妙に説明書と異なるが、、、なんとか使えそうだ


BB工具なんですが、クラインの説明書とは若干違うんですよ。でも、機能的には問題ないみたい。巨大なクランク状のねじをBBシャフトにねじ込み、BBシェルをテコにして、引き抜いたり、圧入したりするという方法ですな。なるほど、、、

さて、この作業、圧入にはシェルをヒートガンで熱することとなっているようです。その際は、BBシェル直下に付いているプラスチック製のケーブルガイドをはずしたほうが安全と思われます。はずさないで熱すると、ケーブルガイドが溶けるかも。

あと、特殊接着剤であるところのロックタイト648(はめあい用嫌気性接着剤)も必要ですな。

ロックタイトはここで購入可能。

http://www.rakuten.co.jp/ktc/415530/415806/424359/

ちなみに、ヒートガンはこちらで買えます。だいたい9000円くらいか。

http://www.hi-k.co.jp/tool/heatgun/heatgun.html

このBB工具セットは、まあいちおう全部揃っているとみていい。しかし、問題は次のMC-1ヘッドセット工具だ。

(以下次号)


2006/02/03

プチ話題

http://www.cheqfattire.com/Results98/results_CC98.htm

1998年のMTBクリテリウムレースで、ゲイリー・クラインがエイジクラス別で4位に入っていました。

ウィスコンシン州のテレマークリゾートで行われたシェクァメゴン・ファットタイヤ・フェスティバルの最終種目、ケーブル・クリテリウムでのことです。

http://www.cheqfattire.com/cable_criterium.html

これは、1周1/2マイルのオフロードコースで行われるクリテリウム。このころ、ゲイリー・クラインは40代後半と思われますが、さすがもとロードライダーですね。オレ自身、その年齢までレースに参加できるだろうか、、、疑問。まあ、トレイルで倒れない程度に頑張りたい。


2006/01/07

新春放談2006(後編)

今回は、前回に続き後編をお送りします。
と き  2006年1月1日
ところ  喧噪社本社応接ソファ
主宰A クラインの過去と未来を追跡する恒点観測員。
主宰B 主宰のもう一つの人格。控えめなツッコミを信条とする。


トレイル探索について

B:最近、トレイル探索をしているそうですが。

A:そうそう。少しでもMTBの世界を広げようと思ってね。いつまでもレースとかの運営者の世話になっていてはいかん、と一念発起したんだよ。

B:へえー。

A:10月以降、毎週土日はトレイルを探しに行ってたよ。おっと、雨の日は除くよ。

B:ファーバーで行っているんですか?

A:だいたいアティチュードで行っているよ。トレイル探索は、けっこうきつい登りや、渡河、狭いスイッチターンがあったりして、なかなか大変なんだ。その時役立つのが軽量なアティチュードってわけよ。

B:だいぶ違いますか。

A:全く違うよ。重量が9kg弱くらいしかないからね。とくにフロント周りが軽いんで、取り回しは最高なんだな。その代わりサスペンションはついてないがね。

B:その辺が弱点でもありますね。

A:弱点?こんなに軽くて丈夫なのに?弱点だとッ?(怒)

B:まあ、興奮しないで、、、

A:(嵩にかかって)むしろ利点なんだよ!なんつーか、たとえていえばFi156 シュトルヒなみの運用しやすさだよ。

B:なんですかそりゃー?

A:ユニクライン・フォークで出来ないのはジャンプくらいだよ。もっとも、オレはサスペンションがついていてもジャンプは出来ないんだがね。このバイクに、ディスクブレーキがつけば、最高のトレイルバイクになるんじゃねーの?

B:制動力という意味で?

A:泥詰まり対策よ。泥にはいつも悩まされるからね。リムも傷まないし。どっかのメーカーで、こういうコンセプトでトレイルバイクを作らないかな。ストークとかでさ。

B:またストークですか、、、

A:いやな、先日、ストークのREBELというハードテールバイクのスモールサイズを見たんだが、なんか、ラスカル・ファーバーの18インチに雰囲気が似てたなー。アルミのやつだよ。ヘッド付近とか、じつにいいね。やっぱり少々、クラインの血を引いているんだと思ったよ。ただし、大きいサイズになるとちょっと雰囲気が変わっちゃうんだけどね。

B:アンタ、、、そんなに好きならもうストークバイクを買ったらどうです?

A:そうだなー、難しいところだ。ストークがクラインの正統な後継者であり、かつ、イノベーターでもあり、尊敬すべき存在だということは確かだね。ちと欲しいのは事実。ディスク対応なのが大きいよ、、、だが、お金も、部屋に置く場所も無くてね、、、買えん!

A:ところで、アティチュードは、MC(ミッションコントロール)付近にけっこうひろいアクセサリースペースがある。トレイル探索に行くとき、マップケースとGPSのハンドルバーマウントを付けてみた。これの組み合わせが便利なんだな。MC最高!

MCにめいっぱい装備を付けてみた。すげー便利。


B:いまのバイク世界にとっては、MCのような奇妙なパーツは逆に新鮮なのかもしれませんね。

A:なんか、類似したヤツが発売されているみたいだ。こういうのもMCのすごく遠い親類なのかもね。材質はカーボンなんだが。

B:この形、、、田舎から都会に出て行ってワルくなったMCって感じです。

A:デビルマンみたいだよな、、、なんとなく。

MC の、ようなもの

B:実際はどうやってトレイルを探すんですか。

A:机上で地図を見て、当たりを付けてから、マップケースに地図を入れて出発するだけだよ。あとは地図とGPSとを見比べながら進む。簡単だが、失敗も多い。あるはずの道が消失してるんだよ!

B:不思議ですよね。

A:詳しくは連載企画をご覧あれ。

B:自分のサイトの宣伝ですか。あっ!いつのまにか自分の近況報告になってしまっている!

A:しょうがないよ、、、クラインの動きがないからね。


オールドクラインその後

B:最近のオールドクラインの動向はどうです?

A:相変わらず、フレームの売買はオークションを通じて活発に行われているよ。先日、オレの家の近所の出品者がラスカル18インチを出品してたんで、心を動かされたよ。

B:買ったんですか?

A:買わなかったよ、、、冷静に考えたら、オレにはまだファーバーがあるからね。しかし、よくもまあオークションでの出品が続くもんだ。感心するよ。まあ、他のメーカーの古いバイクはどうなのかよくわからんのだけどな。

B:クラインは輸入量もたいしたことなかったと思うが、、、、まあ、大事に乗られていたり、車庫や倉庫に置かれていたりするのが出品されているんでしょうね。

A:そうそう。さまざまな事情を抱えてね、、、そこで、フルリジッド普及委員会の出番よ。

B:その委員会、、、まだ活動していたんですか。

A:トレイルでこそ、フルリジッドバイク。これからはこれよ。

B:本当かよ、、、

A:トレイルを過剰に傷めることなく、スムーズに走れる。これが今、あえてフルリジッドバイクに乗る積極的な理由だね。実際、フルリジッドのアティチュードでトレイルを走ると、すごく楽しいよ。そうして、オールドクラインを少しでも甦らせることに繋げる、、、これだッ!

B:まあ、アンタの夢はともかく、バイクの好みや、乗り方は人それぞれでしょうからね。


今後の話

B:どうします?今年も初夢というか、抱負というか、語ってみますか?

A:んー、そうねー、まあトレックから離脱できないんなら、せめてモデル数を増やして欲しいね。

B:どんなモデルですか?

A:シクロクロスバイク、ハイブリッドバイクってところだろうか。トラックバイクもいいなー。ラスカルをシングルスピーダーとして復活させるとかね。いかん、本当の夢だな、こりゃ。

B:実現しない夢を語るのってむなしいですよね。

A:いっそのこと、オレがクラインの遺志をついで、バイク会社を興せばいいのかしら。

B:遺志って、、、まだ生きてますよ、ヤツは。

A:会社を興すには資金が必要だよな。どっかに金は落ちてないかい?

B:まさに夢ですね。

A:初夢だけにね。

B:見込みのある特許とかないと、だれも資金を調達させてくれませんよ。

A:特許とかあっても買収されちゃう世の中だからね、、、

B:最後は本当に夢の話でしたね。新春放談にふさわしく、まさに言いたい放題でしたが。

A:フッフッフ。ウォータールーから刺客が派遣されるかも知らんな。ヤツらの武器はボンレーガーのクランクセットだろう。あれとチェーンをつないだ鎖ガマ状の武器だね。

B:下忍の横目が得意なヤツですね。カセットスプロケット手裏剣とかね。

A:なんの、、、シェヘイリス流・変移抜刀霞斬り、とかな。

B:ストラートゥムという名の小刀ですな。あと、ウルヴァリン(クズリ)落としとかね。

A:犬万でもかがせてやれ。実はウォータールーに処刑されたと見せかけて、ゲイリー・クラインは実は双子だったとかな。

B:忍者漫画(カムイ伝)の読み過ぎです。今回はこの辺で、、、、

A:それでは、また来週!

(注)来週はありません。


2006/01/01

新春放談2006(前編)

昨年同様、1人の記者が書く「記者座談会」形式で、今後のクラインを占ってみたいと思う。なお、これは新春放談。放談なので、好き勝手に書いたものです。内容については、度量の浩瀚さをもってごらんいただきたいと思います。

部分的には、ムッとすることもあるかもしれませんが、新年のおめでたさに免じて許していただきたい。

と き  2006年1月1日
ところ  喧噪社本社応接ソファ
主宰A クラインの過去と未来を追跡する恒点観測員。
主宰B 主宰のもう一つの人格。控えめなツッコミを信条とする。


A:えー、オールナイトニッポンをお聞きの皆さま、月曜の深夜、いかがお過ごしでしょうか。

B:違うだろがよ、、、今年も新春放談の季節がやってきましたが。

A:もう1年たったの?早すぎるよ!30代後半ってこんなに時の進みが早いんだなー。年を取るわけだ。

B:それより、昨年1年間のクラインはどうだったんすか。

A:えあー?そうねー。劇的な変化というものはなかったね。

B:あいかわらずウォータールー(トレック)の支配下ということですね。

A:そうなんだが、注目すべきはパロミノの消滅だよ。

B:意外でしたね。

A:ああ。すごく意外だ。昨年、オレは「フルサスラインを充実させる必要がある」って言ったろ?あんなに言ったのに、、、むしろ逆の方向へ進んでるじゃないか。

B:お言葉ですが、このサイトはたぶんウォータールーもトレック・ジャパンも見ちゃいないと思いますがね。

A:まあ、泡沫ウェブサイトだからね。それは自覚しているが、、、それにしたって、なぜフルサス・ラインを消滅させちゃったのか、理解に苦しむね。

B:ゲイリーフィッシャーにはあれだけ投資しているのにね。

A:そうよ!それ。おかしくない?超おかしくない?超ヘンじゃね?超納得出来ねくね?

B:ギャル口調だけはやめてください。

A:同じゲイリーでも大きな扱いの違いだな。あっちのモデル数を見てみな?すごい数だ。それにくらべてクラインは、3モデル。少なっ!

B:せっかく高いお金を出して買収したのに、飼い殺しですね。

A:そう!飼い殺しよ。まさに、いまのクラインが置かれている状態はそれだ。シェヘイリス工場も閉鎖し、モデルラインを極端に圧縮し、コストダウンを続けている。

B:でも、ヘンですよね。飼い殺ししたってウォータールーには得することはないはず。

A:いや、意外に得するんじゃねーの?かつての余力で、ある程度のマーケットを持っているので、最低限の投資で利益を上げようとしているのだろうか。でも、だとすれば、ものすごく消極的だ。


B:すくなくとも、ビジネスを拡大しようという意図はなさそうですね。

A:なんらチャレンジングな姿勢はない。これほど投資しないのもやっぱりヘンだ。ほかの企業で、こうした例はあるだろうか。

B:企業買収の目的は、市場支配・経営資源(事業・人材・財産)の獲得などが考えられますが、、、

A:市場支配といっても、クラインの市場はごく限られたものだったよ。人材だってシェヘイリス工場解体時にほとんど解雇したって話じゃないか。工場の工作機械だって処分した。ならばいったいなんのために買収したのか、、、理解に苦しむ。バ×(自粛)じゃねーの?(怒)

B:まあ、おちついて、、、一つ考えられることがありますが、、、

A:なにッ?

B:もう、ゲイリー・クラインが、完全にやる気をなくしているということではないでしょうか。

A:むう、、、

B:なにか?

A:否定する材料がないよ。この1年半以上、、ゲイリー・クラインが印刷物やウェブ上のニュースに登場したのを見ていない。

B:昔は結構、インタビューとか応じてましたね。

A:ヤツをニュースでみたのはこの記事が最後なんだが。

http://www.mountainmojo.com/SWwashington.htm
ゲイリー、再登場

A:まあ、元気そうだ。ハードなツーリングに同行するくらいだからね。ちとおなかが出っ張っているが、、、これは昔からだ。

B:ああ、これ、、、これは2004年の新聞記事ですよね。でも、ゲイリーが乗っているのはパロミノじゃなくてカーボン・マントラだ。

A:これはヤツの真の愛車なんだろうね。ヤツはやっぱり、自分が開発したマントラを愛していたんだよ。

B:最新の2006年カタログには、ゲイリー・クラインの名前や写真は一切載っていないようですな。

A:自分のバイクのカタログに自分を載せなくてどうすんの、、、もう、ウォータールーにもの申すことも出来ないのかも知れんね。

B:発言力ゼロということですか。

A:悲しいことにね。ゲイリー・フィッシャーとは大きな違いだね。あっちのゲイリーはすごい露出度だ。

B:境遇は似たようなものなのに、残念ですね。


A:所詮、クラインは経営者の器ではなかったってことかしら。

B:発明者としては一流だったんですかね?

A:いいように利用される器でもなかった。

B:なんか、いろんな意味で悲しいですね、、、

A:不器用ですから、、、ゲイリー・クラインは、小規模な工房で、自分の思うままに革新的なバイクづくりを追求する、というのが一番似合っているんだがな。

B:ほかにコメントすべきこと、ありますか?

A:ああ、あと、付け加えるとしたら、2006年モデルではレヴのフォークが変更になったくらいかね。なんか、トレックグループ共通の振動抑制装置が付いてた。

B:いずれにせよ小さな変更ですね、、、じゃあ、ゲイリー・クラインに替わって、ウォータールーにもの申してください。

A:んあー?オレがー?そうねー。ウォータールーに言いたいことかい?、、、もうクラインのことは忘れてください!(手放してください!)ということだ。まあ、無理な相談だろうが、、、そのほうが、まだバイク界にゲイリー・クラインが貢献できるような気がする。それが出来ないんだったら、もうすこし、そうねー、フィッシャーの1/5でいいから投資してください、とね。

B:案外、ささやかなお願いでしたね。

A:まあ、とても聞き届けられないだろうがね。

B:悲しすぎますね。

A:ところで、この状況を憂えているのはオレだけではないようだね。米国のやつらも同様だ。このなかにこんな悲痛な一文があったよ。

http://forums.mtbr.com/showthread.php?s=27ab9310c2eaa0d1db36e2c68fd2a64d&t=667&page=4&pp=50

"Gary, if your out there, please save your loyal followers and get your company back!!! (a boy can dream right?)"「ゲイリー、そこにいるなら、忠実な信奉者を救い、再び会社を取り戻してくれ!(夢ぐらい見てもいいだろ?)」

B:2005年8月28日分のQuart2000さんか。なんか、アンタとまったく同じことを言ってますな。

A:同朋意識が高まるなあ。連帯したいぜ。

B:これ、、、アンタが投稿したんじゃないよね?

A:クラインを思う気持ちはみな同じってことよ。意を強くしたね。

B:不思議なことに、ちょっと納得しました。

A:まあ、現在はフィッシャーにせよクラインにせよ、分割されて統治されているということだ。支配の常套手段だね。その中でもフィッシャーは破格の待遇で、ある意味差別化されている。方やクラインは冷遇されている感じだ。まあ、不満を少数に集積させて全体を安定させるってことよ。

B:分割統治、、、ローマ的属州政治ですか。

A:それでも、滅びなかった帝国というものはない。ローマであろうと第三帝国であろうとな、、つまり、帝国の支配は長くは続かないはずだ。いつか、勇敢な騎士どもが、圧政を覆すべく帰還するだろうよ。

B:あの、、、なんの話?

A:スターウォーズの話だよ。

(次号につづく)


こんなニュースがあるよ! というメールはこっちへ!  喧噪社 
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