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KLEIN定点観測


KLEIN(クライン)のバイクに関する様々な話題を紹介します。


2002/12/29

2001年に続き、今年も(といっても年末ですが)、カスタム・ペイント・コンテストが告知されました。これで優勝すると、翌年度のカスタムペイントのパレットに採用される栄冠を得ることができます。

しかし、残念なことに今年の応募資格は米国とプエルトリコ在住者に限定されてしまいました。主宰はけっこう気合いを入れてデザイン案を考えていたので、がっかりしてしまいましたよ。

世界中からいろいろなデザインを募集できるメリットに比べれば、手間など大したことないと思うんだが、、、、

この決定は、けっこう米国以外でも不評だと思うヨ。

http://www.kleinbikes.com/custom/paint_contest.asp

来年は世界のクラインファンに開放して欲しいですな。>Klein Bikes


2002/12/23

どく者のトガワさんから、あるクライン取扱店に、DeathGripタイヤとInstinctグリップ(いずれも2003年モデルから復活した)の単品購入が可能かどうか問い合わせたところ、「2003年春(2月?)ころ入荷するかもしれない」という回答を得た、という情報を頂きました。

DeathGripタイヤもInstinctグリップも、基本的なデザインは94年ころのものと同じと思われます。主宰も可能であれば入手してみたいと思います。91年アティチュードとどうマッチするか。楽しみですな。

数年前のタイヤとかグリップを新たにリリースするというのは、余分なコストがかかることですよな。このご時世では珍しいことですな。コストを考えれば、既製品を使えばいいんですから。とくにタイヤはそうでしょう。

クラインのウエブサイトには

Klein Deathgrip SL, 26x2.35, F/26.2.1 R Folding

と記載されてます。SLという文字が付いているので、何らかの軽量化対策が行われていることでしょう。また、フロント2.35・リア2.1と、サイズが違いますな。このサイズは94年当時のものと同じです。


2002/12/15

クラインに関係する特許を調べていくうち、特定の名前に気づきました。

inventor ; Voss; Darrell W. (Chehalis, WA) という人。

単独で発明者になっていたり、ゲイリー・クラインと共同発明者になっていたり、特許のほとんどに絡んでます。しかし、1996年の6,109,636 High efficiency bicycle frame suspension の出願以降、その名前を見ることはできません。

クラインの技術陣なかでの最大の功績者と目されるこの人物、興味がありますな。

どんな人なんでしょうかねー。

独ロックタイト社のpdfファイルの中にある、クラインでのロックタイト導入事例の中に、彼の名を見ることができます。これによると、彼の役職はVice President of Operationsとなっており、日本語に訳すと 業務担当副社長 ですな。

が、追跡できたのはここまでです。特許局のサイトでいくら探しても、6,109,636以降、彼が関係した特許を見つけることはできませんでした。

このことから、トレックによるクライン買収以降、クラインバイクスを離れ、バイク界から身を引いた人であることが推察されます。


2002/12/08    

今回はカスタムカラーについて。ようやくクラインのサイトで発表されました。

http://www.kleinbikes.com/custom/palette.asp

日本では、フレームセットのみの注文時に、3万円から5万円の追加料金を支払うことでこうした色を選ぶことができます。


Lava 溶岩

溶岩の色。これは2002年からの継続色ですな。燃えるマグマの色がメビウスの輪のようになってますな。

Night Storm 夜の嵐

クラインの代表色であり、もっとも有名な塗装。2002年からの継続色。

USA 米国色

星条旗をモチーフにしたものです。2002年からの継続色。USPSマスターズチームが以前から使用しているものですな。http://www.kleinbikes.com/at_klein/race/usps_masters/index.asp

24 Hour Silver Cloud 銀色の雲

2000年モデルからあるシルバークラウドに、蓄光塗料を追加したもの。これも2002年からの継続色。誰もいないガレージの脇で光り続けるバイク、、、、おのれはエイリアンかっ!

Hawaiian Lei ハワイのレイ(花輪)

新色。黒地に、白いハイビスカスがあしらわれてます。なかなかいい感じですな。クラインのバイクに具体的イメージが描かれるのは、ナイトストーム以外にはめずらしいことです。これ、なんとなく日本の着物を彷彿とさせます。

http://www.hawaii-arukikata.com/culture/lei/lei1.html

Jaguar 豹

クラインも思い切った冒険をしましたね、、、、豹というか、豹柄をモチーフにした、得体の知れない模様ですな。

Winter Frost 冬の霜

青系の霜。夏はいいが冬は寒さを誘うかもしれません。

Summer Wheat 夏の小麦の色

2001年のカスタム・ペイント・コンテストでの優勝作品。


これで2003年モデルの色が出そろいましたね。

こうしてみると、デザイナーが変わったのか、マーケティングの結果なのかはわかりませんが、2002年までのモデルとは大きく変わりましたな。単色系が少なくなり、抽象的な模様が入ったり、具体的なもの(花とか)を描いたものが増えている。

これも時代の動きなのかもしれませんな。主宰的には、アレですな、けっしてこうした変化はきらいじゃない。むしろ、もっと冒険してもいいと思います。

ハワイアン・レイなんていいですな。上品なデザインで、日本の蒔絵のような色使い、、、好きですな。ぜひ乗ってみたいなー。

しかし、こうした花の塗装は手描きなんですかね。だとしたらものすごく手間のかかることだ。もしそうなら5万円の追加料金では元がとれないかもしれませんな。

もしかしたら、あらかじめカッティングした塗装済みデカールを張り付けているのかもしれませんが、詳細は不明です。

追加情報;

Q-Pro Carbon Series標準色に、Gerolsteiner Blue ゲロルシュタイナー・ブルー が追加されました。


2002/12/07

(承前)

今回はひとまず最終回。5557982、5692764、5586780で、とりあえずこの企画は終わります。


(15) U.S. Patent Number 5557982

「コンポジット・ハンドルバー」(Filed:March 30, 1995)September 24, 1996

Klein Stratumハンドルバーのこと。

マウンテンバイク用Stratumバー。タテ方向には低係数のカーボンファイバーを、ヨコ方向には高係数のカーボンファイバーを用いることで、従来型のカーボンクロスを幾重にも重ねる方式よりも格段の軽量化を実現しました。実際、Stratumの最終型の重量は90gという超軽量でした。ちなみにエンドバーが付いたタイプのStratumは180g。これでも相当軽量ですな。


(16) U.S. Patent Number 5692764

「自転車用フロントフォークとその製造方式」(Filed:August 13, 1993)December 2, 1997

(3)、(6)の改良版のフォーク。

さらに改良を進め、軽量化と剛性を向上させたSTRATAフォークのことと思われます。ボロン、カーボンファイバーを製造工程で付加することから、そう判断しました。


(17) U.S. Patent Number 5586780

「自転車用高効率サスペンション」(Filed:September 28, 1994)December 24, 1996

回転式ダンパーと複合材スプリングを採用した、(10)の改良版スマートバー。

さらに改良を進めたスマートバー。実物をみたことないので、実際に流通したのが改良前なのか改良後なのか不明ですが、特許申請時が1994年。スマートバーは93年頃までしか発売されていません。このことから、市販されたスマートバーは、改良前のものであった可能性が強いでしょうな。


  • まとめ

2か月あまりにわたってクラインの特許について調べてみましたが、こうしてみるとけっこう製品化が頓挫したものもありますねー。スマートバーなんて相当気合いを入れて作ったのに、いっこうに省みられることはない。

では、クラインの特許は全て過去のものなのか、と言えばそうでもない。Stratumハンドルバーは現在でも最軽量級の90gだし、Death Grip タイヤは最近復活しました。チェーンラップ防止金具も、MTBラインには標準で装着されている。

気になるのは97年以降の特許。

PAT. NO. Title

1 6,109,636 High efficiency bicycle frame suspension

2 5,944,932 Bicycle front forks and methods of making same

3 D412,868  Downstrut for the swing arm of a suspension bicycle

4 5,906,385 Adjustable bicycle dropout

5 5,826,899 High performance suspension bicycle frameset

とあるんですけど、ほとんどがマントラ関係の特許ですな。この解説はおいおいやっていきたいと思います。


2002/12/01

(承前)

今回も4つのナンバー、5207619、5470091、5499864、5517878を選んで解説します。


(11) U.S. Patent Number 5207619

「調整可能な小型チェーンラップ防止デバイス」(Filed:April 9, 1992)May 4, 1993

改良版のチェーンラップ防止デバイス。

形状を改変し、チェーンラップ防止効率を向上させました。


(12) U.S. Patent Number 5470091

「フレーム強度を強化するケーブルガイド」(Filed:July 31, 1992)November 28, 1995

ディンプル形状の、インターナルケーブルルートの出口がフレームを強化することなどについて

これはクライン自慢のフレーム形状ですね。フレームに穴をあけることにより、意図的に「弱い」部分をつくることでフレームの他の部分を強化するということらしい。


(13) U.S. Patent Number 5499864

「自転車用リム」(Filed:June 16, 1993)March 19, 1996

対衝撃性と対疲労性に優れたアルミ合金製の自転車用リムについて

リム断面に、トラス(ハシゴ状)形状を持つ革新的なリムだそうです。商品化はされていない、、、と思う。


(14) U.S. Patent Number 5517878

「自転車のハンドルバーと、ステアリングコラム固定用器具」(Filed:August 13, 1993)May 21, 1996

MC−2とエアヘッドについて

ようやく登場。MC−1の改良版、、、というより、アヘッドシステムから着想したクライン独自のアヘッド的システム。ここで注目したのは、図3ではハンドルとステムが溶接されているのに対し、図2はクランプ式のハンドル固定方式になっているところです。図3はMTB、図2はロードバイク用のものとされていますね。ロードバイクのハンドルバーまでは、さすがに溶接構造にはできなかったようで、実際の製品にもこのとおりに反映されています。


2002/11/15    

(承前)

今回は4つのナンバー、5364115、5377734、5377731、5405159を選んで解説します。


(7) U.S. Patent Number 5364115

「ドロップアウトとその接合部」(Filed:August 13, 1993)November 15, 1994

カーボンで補強したチューブで製作した競技用バイクのドロップアウト(エンド)の形状と接合方法

衝撃耐性と疲労耐性に優れたフロントとリアエンドの形状と、本体チューブへの接合方法を示したものですが、これがおなじみ「マイクロドロップアウト」のことです。この項には、接合には接着手法と溶接手法などを併用して行う、とあります。


(8) U.S. Patent Number 5377734

「モーターサイクル・自転車用の高効率全地形型タイヤ」(Filed:December 13, 1991)January 3, 1995

低回転重量をもち、様々な路面状況に対応したタイヤについて

これはクライン・デスグリップタイヤのことですな。90年代前半にクラインの完成車に採用されていたタイヤです。しかし、10年のギャップを経て、2003年モデルにリバイバルしました。トレッドのブロックを適正に配置し、重量が効率的に移動するようにしているとのこと。このタイヤ、2003年以降も小売りもするのでしょうかね。もしばら売りで買えるなら一度試してみたいものです。

しかし、この特許はモーターサイクル用としても取得されていたんですなー。意外。


(9) U.S. Patent Number 5377731

「狭いひき目幅をもったノコギリの歯について」(Filed:January 3, 1995 December 15, 1993

これは番号の書き間違いでしょう。自転車とはほとんど関係ない、回転ノコギリの歯が出てきました。ちなみにこの特許を持っている人はWildey; Allan J. (Paris, CA) という方で、もちろんクラインの関係者ではありません。たまには間違いも面白いもんですなー。


(10) U.S. Patent Number 5405159

「高効率自転車サスペンション」(Filed:June 30, 1994)April 11, 1995

回転式ダンパーと複合材スプリングをもったバイクについて

フルサスバイクのことかな?と思ったら違った。ミッションコントロール・ステム&バーに、サスペンション機能を取り入れた「スマートバー」です。このころはソフトライドという会社が同様のステム・サスペンションを製作していましたな。発想は似ていますが、内部はだいぶ異なる様子。だいぶ手間をかけて取得した特許ですが、スマートバーの生産は2年くらいで終わってしまいました。


2002/10/30    

(承前)

今回も3つのナンバー、4960402、5018758、5273301を選んで解説します。


(4) U.S. Patent Number 4960402

「チェーンラップ防止デバイス」(Filed:September 27, 1989)October 2, 1990

チェーンステイ裏のボトムブラケット端に装着する、枝分かれした形状のチェーンラップ防止金具について

チェーンラップ(チェーンサック)防止デバイスは、現在でもクラインのマウンテンバイクには装着されていますね。このデバイスはとても有効です。チェーンサック防止ももちろんですが、フレームを壊さないためにも必要な金具です。複雑な形状をしているのはチェーンサック防止策を最適化した結果です。


(5) U.S. Patent Number 5018758

「高効率バイク」(Filed:October 23, 1986) May 28, 1991

大径アルミニウム合金チューブを用いて製作された、強く、軽く、剛性の高いバイクについて

この特徴はクラインそのものですね。でも、特許取得は90年代になってからなんですなー。意外。


(6) U.S. Patent Number 5273301

「フォークとステアリングアッセンブリー」(Filed:May 22, 1992) December 28, 1993

大径アルミニウム合金チューブを用いて製作された、フォークとステアリングシステムについて

(3)ではじめて示されたMC−1と、ボックスクラウン型フォークをリファインしたもの。フォークの溶接手法などが細かく示されています。


2002/10/15    

みなさんのクラインバイクには、こんなステッカーが貼ってあるんじゃないかな。たとえば、2000年型クアンタムにはダウンチューブの下に貼ってあります。

これは、ゲイリー・クラインが持つ米国の特許ナンバーなんです。このクアンタムには17の特許のうちいくつかが使われていることを示してますな。

今回は、その中から番号が古い3つのナンバー、 4500103、4621827、5002297を選んで解説します。

パテントの中身を知る方法なんですが、合衆国特許商標庁(USPTO)のサイトに行けば簡単です。

ここのパテント・ナンバー・サーチのページを開くわけですな。で、パテントナンバーを打ち込む。これだけです。本文はテキストで表示されますし、もし、図の情報が欲しければ、テキストページの上の方にある[image]ボタンを押せば、画像が表示されます。あとは左のフレームに表示されるナビゲーションバーを使って、画像ページをめくります。

この方法で、調査をしてみました。


(1) U.S. Patent Number 4500103

「高効率バイクフレーム」(Filed:November 7, 1977)February 19, 1985

バイクのボトムブラケットを固定し、リアエンドに加重することによりねじれ剛性を計測するなどの手法を用い、より効率的なフレームを製作したことについて

強度計測法については、ゲイリー・クラインが、98年カタログの中などで言及してます。実験による検証手法は、自然科学の基礎的な原則ですな。理論的に最適化する、、、科学的だ。


(2) U.S. Patent Number 4621827

「改良チェーンステイを持つ軽量バイクの構造と理論」(Filed:February 2, 1984) November 11, 1986

左右のチェーンステイの外回りの形状は等しいまま、左右の肉厚を変えることで剛性と疲労強度を向上させ、軽量なバイクを製作したことについて

チェーンステイ内部の肉厚を、非チェーンサイドを少なくとも10%薄くするという手法により、軽量化・剛性・疲労強度の3つを両立させたものです。


(3) U.S. Patent Number 5002297

「大径リジッドフォークとステアリングアッセンブリー」(Filed:September 27, 1989) March 26, 1991

大径のアルミを用いて製作されたフォークと全く新しいステアリングシステムについて

ミッション・コントロール1型と、89年と90年モデルに使用されたボックスクラウン型フォークの構造を示したものです。これこそ、MC−1の出発点なんですな。MC−1の図が出てきたは感動しました。

(補足:ボックスクラウンは91年からUNIkleinに改良されました。)


【主宰の感想】

今回はクラインの原点を見たような気がしましたな。「クラインはたくさんの特許をもっている」とはよく聞くんですけど、どういう特許なのかは今まで知りませんでした。

今後もこの特許についてのシリーズは続けていきたいと思います。


2002/10/05    

2003年モデルのカラーを分析してみます。今回はカスタムカラーではなく、標準のカラーについて。

カスタムカラーについては後日解析します。

2003年モデルはQ-Carbon、Q-Pro Carbon、Palomino、Attitudeと4モデルあるわけですが、標準のカラーは7色です。実際の色味はクラインのサイトで確認してください。


Reef To Sky Blue      珊瑚礁と空の青色  

これは説明不要ですな。クラインは珊瑚礁がらみの色が多い。

Higher Cloud Silver     高みの雲の銀色

これも説明不要ですな。2002年モデルにあった「シルバークラウド」に近い色ですね。

Kalahari Blood Red     カラハリ砂漠の血のような赤色

カラハリは南アフリカ共和国・ナミビア共和国・ボツワナ共和国にまたがる砂漠。砂漠とはいうものの、石と土に覆われ、灌木(ブッシュ)がまばらに茂る、採集狩猟民コイサンの生活地として知られる過酷な地域。

Tahoe Frost Silver     レイク・タホの氷のような銀色

レイク・タホは米国カリフォルニア州とネバダ州の間に位置する一大リゾート地。スキー場などで有名ですな。

Burning Pointsettia Red  ポインセチアの燃えるような赤色

ポインセチアはメキシコ原産の花木。冬の花ですな。北米ではクリスマスや感謝祭の頃に咲くそうです。

Black Sudbury       サドバリーの黒色

サドバリーとは米国国境近くのカナダ・オンタリオ州にある盆地の町なんですが、ココは18億年前、直径9kmにおよぶ小惑星が落下したクレーターそのものなんです。ここから産出される黒い鉱物(ありていにいえば小惑星の破片)はニッケル、プラチナ、銅、パラジウムなどを多量に含有しています。

Great Barrier Reef Blue  グレートバリアリーフの青色

ご存じグレートバリアリーフ。オーストラリア北岸の、世界最大の珊瑚礁ですな。ダイバー、アングラー垂涎の地ですね。かつては「大環礁」と呼ばれました。主宰はまだいったことないです。


このなかで主宰の好みの色は、Burning Pointsettiaですかね。たぶん、クラインの色彩計画ではじめて出現した花の色かもしれません。

ちなみに、2002年モデルの標準色は、Silver Cloud、Plum Crazy、Aegean Blue、Caribbean Reef、Approaching Storm Grey、Ocean floor の6色で、日本オリジナルカラーとしてSedona Orange がありました。


2002/09/05    

ついに正式に2003年モデルが発表されました。

http://www.kleinbikes.com/bicycles/index.asp

【変更の要点】

★クアンタムシリーズを廃止、スローピング・トップチューブとカーボンバックを採用した、「コンパクトな」Q-Carbonシリーズに置き換えた(Quantam TTも廃止した)

★Adeptシリーズを廃止、かねてから噂されていたモデル、Palominoシリーズを投入した

★全てのモデルをZR9000アロイ、グレーディエント仕様に整えた

★シリーズ内の序列を (無印)→comp →race→pro から (無印)→comp →race→team に改めた

★マウンテン用の機材としてKlein Instinctグリップ、Klein Deathgripタイヤが復活した

★エアヘッドセットはQ-Pro Carbonシリーズにのみ存続

★Q-Carbonシリーズにケーンクリークのインターナルヘッドセットを採用した

★いくつかの新色を導入した Kalahari Blood Red 、Black Sudbury などストライプの入ったもののほか、Tahoe Frost Silver など単色系もあり。

★カスタムカラーについては2002/09/05現在発表されていません。

ラインナップは以下のとおりです。


Q-Carbonシリーズ

スローピング・トップチューブとカーボンバックを採用したロード。

Q-Carbon  Q-Carbon Race  Q-Carbon Team  Q-Carbon Team FS

Q-Pro Carbonシリーズ

ホリゾンタル・トップチューブとカーボンバックを採用したロード。

Q-Pro Carbon  Q-Pro Carbon Team  Q-Pro Carbon Team FS


Palominoシリーズ

FOXとの共同開発のリアサスを採用したデュアルサスペンションバイク。

Palomino  Palomino Race  Palomino Team  Palomino Team Frame

Attitudeシリーズ

伝統的ハードテールバイク。

Attitude  Attitude Comp  Attitude Comp Frame


【考察】

 今年のクラインは、Palominoの導入に経営資源を注いだ感がありますな。相当の人的資源を投入したんでしょうね。(Palominoは白色で登場する、という主宰の予想ははずれました。)

Palominoのシートチューブ・アングルが改良されているかは現在のところ確認できません。

ロードはコンパクトタイプを導入した一方、Q-Pro Carbonは、ほぼ昨年と同じでしたね。

Attitudeの扱いは年々軽くなっていきますな、、、さびしいことですが。しかし、フレーム売りが存続しているのが救いです。

なぜ、突然Klein Instinctグリップ、Klein Deathgripタイヤが復活したかはまったく不明です。96年以来、6年ぶりの復活ですな。形状が当時と同じかどうかは未確認です。しかし、Deathgripタイヤの太さは2.35インチで、当時と一緒ですね。

主宰の感想ですが、新しいグラフィックは悪くないですな。ストライプもなかなか新鮮です。


今回は速報なのでこんなところで。なにか判明したことがあればまたお伝えします。


2002/08/27   

またPhilさんが教えてくれました。(Thanks, Phil )

http://www.bikemagic.com/news/article.asp?SP=&v=1&UAN=2820

これは英国のBikeMagicというサイトですな。以下はこの記事の要旨です。

ドイツ・アルプスの保養地ガルミッシュ・パルテンキルヒェンで行われたトレックの催しでのPalominoのプロトタイプの様子が示されています。

この記事を書いた記者は、以前のプロトとくらべ、シートチューブのアングルが変更されたせいで、バランスがよくないっていってますな。このことはウォータールーに即刻伝えられたそうで、プロダクションモデルまでには改修される可能性がある、と伝えています。

また、モノリンクについては、マーヴェリックのオリジナルではマグネシウム製ですが、クラインではアルミニウム製であり、プロダクションモデルではハード・アノダイズ化されるだろうと伝えています。さらに接合部分ではマーヴェリックのオリジナルではカートリッジ・シールド・ベアリングですが、Palominoではトレック製DUブッシュとなるだろうとも。

さらにコンパクトな(スローピングトップチューブか?)カーボン製クアンタム・ロードバイクも計画中と伝えていますな。


【主宰の考察】

早めに不具合が指摘されてよかったですね、、、まあ、ともかく最良の形で発表されるといいですね、Palomino。コンパクトロードも気になりますわな。


2002/08/27

こんなpdfファイルがあるんですな。主宰は最近発見しました。

http://www.kleinbikes.com/tech_guide/pre97_klein_tech_manual.pdf

これは、96年モデル以前のクラインを持っている人にとっては、非常に貴重な情報です。ぜひ、ダウンロードすることをお薦めします。主宰はプリントアウトしますよ!

96年モデル以前とはいっても、実際に網羅されているのは90年モデル〜96年モデルのようで、たとえば89年以前のMountain Klein、Top-Gunなどについては書かれておりません。

言語は英語のみ。内容は、ジオメトリー、フォーク、ミッションコントロールのデータ、内蔵ヘッドの分解方法、BBの圧入方法はもとより、適合する荷物用ラックや、バイクを小売店に送る際のパッケージのサイズに至るまで事細かに記されていますな。

とくに、タッチアップペイントの配合方法や、デカールの剥がし方、SIS非対応バイクのSIS対応へのアップグレードなどまで、実に懇切丁寧に書かれているんですよ、、、これこそ、ゲイリー・クラインの仕事ですな。

ジオメトリーのページには全てのモデル名が記されているのでクラインの歴史を知る上ですごく参考になりますな。

ペイントの項には、リニアフェード塗装の配合・塗装方法が示されているので、過去のモデルを、その当時のリニアフェード塗装でリストアしたい方には朗報かもしれません。誰か試してみてくださいヨ!


2002/08/10

K-Link情報です。

クラインの新モデルPalominoですが、このほどこのモデルに搭乗したリーシー・グリワール(Rishi Grewal)が、the 24-Hours of Adrenaline in Winter Parkという24時間レースで優勝したそうです。実戦投入も進んでいるんですね。

写真は公開されていないので、Palominoのディティールは全くわかりません。こういうのもティザー広告っていうんだろうか。

24時間レースでの優勝は、Palominoの熟成がすすんでいることを示しています。

ちなみに、リーシー・グリワール(リシ・グレウォールともいいますな)は、KLEINのチームライダーです。かつてはNORBA選手権などに出ていましたが、最近は主としてこうした24時間などの耐久レースに出場していますね。


2002/07/15

クラインには、かつてカタログの片隅に、名前とスペックのみ載っているバイクがありました。

93年の米国版カタログにはこのように書かれています。


クライン・カスタムフレームセット

このカスタムフレームはロードバイクのフレームである。

下の4つのモデルがあり、基本的には次のスペックを持つ。

ダウンチューブのシフトレバーマウント、圧入シールドBBアッセンブリー、外装ケーブルガイド、ボトルケージマウント×2、フレームポンプ付き。

スタンダードカラーは デュレタン・エナメルのキャンディ・ブルー、キャンディ・ティール、キャンディ・レッド。

  • クリテリウム
  • クアンタムに似た、ロードレース・オンリーのフレーム。

  • チーム・スーパー
  • クリテリウムに加え、ボロンで強化されたチェーンステイ&シートステイ&フォークを持つ。

  • アドバンテージ
  • 長距離走行に特化したリラックスト・ジオメトリーを持つ。

  • ステージ
  • アドバンテージに加え、ボロンで強化されたチェーンステイ&シートステイ&フォークを持つ。

    オプションとして次のものが用意される。

  • デュレタン・エナメルによるカスタムカラー
  • タッチアップペイント
  • トップチューブ上の内蔵ケーブル加工(リアブレーキのみ)
  • エアロ・ウイッシュボーン・シートステイ
  • フロント24インチ化
  • ボトルケージマウントの追加
  • バー・コントロールステップ
  • など、、、


    こんなモデルもあったんですね。日本ではおそらく購入できなかったと思われます。小さなビルダーのような仕事もしてたんですね。

    クラインにはたまに、こんな仕事をしてほしいなあーとも思います。


    2002/07/03

    米国のPhilさんという方から、メールをいただきました。Palominoについての写真情報を教えてくれたんですよ!

    http://www.pinkbike.com/php/pod.php3?image=32765

    彼によると、これがPalominoの最終プロトタイプではないかと。チェーンステイはグレーディエント化されているとのことです。

    よく見ると、ダウンチューブにクラインのロゴが入っています。また、リアサスペンションにFOXのロゴがあります。前後FOXということになりますね。

    2002/06/08に紹介した写真に比べて、こころもち、ダウンチューブとチェーンステイが太くなっているようにも見えます。印象ですけどね。

    また、ダウンチューブのBB側がすこし角断面化されています。へえ、、、

    ところで、Philさんはどこでこのサイトを知ったんですかね。日本語が堪能な方なのかもしれませんね。メールは英語だったんですけどね、、、ともかく、ありがとう! Many thanks, Phil.

    さらに探してみたところ、こんなのも見つけました。オレンジのパロミーノ。だんだん完成に近づいていくなー。

    http://www.pinkbike.com/php/pod.php3?image=32764


    2002/06/30

    2002年モデルからアティチュードのエンドがマイクロドロップアウトではなくなりましたが、以前のニュースで触れるのを忘れておりました。読者の方からご指摘があったんですよ、、、

    ところで、この廃止の理由なんですが、クラインのテクニカルマニュアル2002年度版にそのことが書いてありました。

    http://www.kleinbikes.com/home.asp の 

    メニュー→ tech guide→downloads→ 2002 tech manual でpdfファイルをダウンロードできます。(英語のみ)

    で、32ページを読むと、こう書いてあります。

    マイクロドロップアウトは、2002年モデルから採用されたインターナショナル・スタンダード・ディスクマウントとの互換性に問題があるので使わないこととなったということです。

    つまり、アクスルに強力なブレーキの力が加わると、後方へアクスルが抜けるよう動くので、マイクロドロップアウトからはずれる可能性があるそうです。これに対し、通常のドロップアウトでは後方へアクスルが動いてもはずれないのでした。

    こうしたことから、マイクロドロップアウト廃止の理由は、コストダウンではなく、技術的な問題にあったことがわかります。

    ちょっとほっとしました。ロードバイクではマイクロドロップアウトが存続している理由も、これでわかりました。


    2002/06/15

    2002/02/16号でお伝えしたK-LINKコネクションですが、主宰も応募してみました。応募から2日でちゃんと掲載されましたよ。

    http://www.kleinbikes.com/k_link/connection.asp

    主宰はコメントでだいぶ田沢湖のトレールのことを褒めておきました。

    みなさんも応募してみたら如何かな。開設から半年くらい経ちますが、なかなか集まらないみたいです。シャイなんですかね?クライン乗り。いまのところ、アジアから2人、うち日本から1人です。


    2002/06/08

    英国のサイトsingletrackworldに、2002/04/09号でお伝えしたPalominoの写真が掲載されていました。

    http://www.singletrackworld.com/article.php?sid=539


    【画像解析】

    この写真によれば、このバイク、すごく大きいサイズです。日本ではもっと小さなサイズが主流になるはずですな。間延びしたように見えるのはサイズのせいかもしれません。

    外見上は、クラインのロゴも、Palominoのロゴも見えませんな。でも、よく見るとチェーンステイに小さくKLEINの文字があるのがかろうじてわかります。

    さらに、シフトケーブルの内蔵が行われている一方、ブレーキケーブルの内蔵は行われていません。これはディスクブレーキのメンテナンス上の必要性と思われます。

    ドロップアウトはマイクロドロップアウトではなく、2002年のAttitudeから採用された通常タイプのドロップアウトのように見えます。

    ヘッドは2002年のAttitudeと同様、樽型のヘッドチューブに通常形式のヘッドのようです。

    あと、Maverickとの比較では、Palominoにはシートチューブに補強のステーが入っているのが大きな違いです。スイングアームは、Maverickの方がずっと頑強そうにできているのに対し、Palominoは華奢です。

    ブラックの塗装がプロトタイプであることを示していますね。


    【主宰の考察】

    このPalominoはプロトなので、今後どのような変更がなされるかは不明ですが、現実的な予想をしてみますと、、、

    Palominoはフレームとスイングアームの形状が若干変更されるだけで、ほぼこのまま発売されるのではないでしょうか。いまのままではスイングアームがいかにも細く頼りなさげだし、シートチューブの補強のステーは、いままでのクラインにはない処理です。これらは洗練されたデザインに変更される可能性が高いと思います。

    個人的にはブレーキケーブルの内蔵とマイクロドロップアウトを導入して欲しいのですが、現在のクラインバイクスの傾向から見て、まず難しいでしょう、、、

    【主宰の考察 追加 2002/06/15

    あと、全くの憶測なんですけど、Palominoは発表のさいには、きっとすごく美しい白い塗装をまとって登場するのではないかな、、、と思っています。Palominoの語源が白い馬というところから推測しました。


    2002/05/18

    クラインのマウンテンバイク・ハイブリッドバイクのモデルイヤー別の年表を作ってみました。

    こうしてみると、最も寿命が長いのがアティチュード。1年で消えたモデルも結構あります。

    マントラ・ラインもけっこう長く続いているんですな。年表の中盤からデュアルサスペンションバイクが出現するのは興味深いです。最近はハイブリッドが出ていませんな。ラックマウント(ダボ)付きのツーリングバイクなんて、なかなかいいんですけどね。

    年表はこちら。

    間違いがあったら教えてくだされ!この年表については、のちのち修正して、完全版を目指していきます。


    2002/04/27

    家に帰ると、ヘンな郵便物が届いてました。差出人はトレックUSA。中身は、KLEINのソックスでした。

    これは昨年の11月頃、K-LINKユーザー(2002/02/16既報)を対象にした2003年モデルのアンケートがあって、主宰も回答したのだが、その謝礼のようです。びっくりしました、、、まさか日本にまで送ってくるとは。

    アンケートの内容は次のようなものでした、、、(和訳 抜粋)

    @2003年モデルの)クラインはどのような印象であるべきか

    a)黒いポルシェのような b)赤いフェラーリのような c) デカールをたくさん貼ったF1のような d) グレーのアウディTTのような

    Aクラインはどのようなデザインであるべきか

    a)レクサスのような b)メルセデスのような c)ダッヂ・ヴァイパーのような d) ロータスのような  e) ジャガーのような f) ポルシェのような

    Bクラインのペイントはどのようであるべきか

    a) 色のシンフォニー b) 夜空のように深い c) グレート・バリア・リーフのように豊かな d)ジャマイカの夕暮れのように美しい e) 北極圏の空のようにすっきりとした f) ノーザンライトのような

    (以下省略)

    なんか、クルマにたとえたりしてますな。こんなんでマーケティングできるのだろうか。疑問だ、、、


    2002/04/19

    2002/03/15号で既報の2002年モデルのアティチュード・レースのフレームセットのケーブルルーティングについて、米国クラインのサポートに直接問い合わせたところ、回答が来ました。問い合わせから2日。太平洋を挟んだメールにしては素早い対応ですな。

    内容は、現在米国クラインのウエブサイトに載っているアティチュード・レースのフレームセットは2001年モデルの写真であり、実際には完成車同様、ダウンチューブのケーブルルートは廃止された、、、というモノでした。ちょっと残念ですな。

    やりとりは次のとおりでした、、、

    質問

    I can see the cable routing on the down tube of the frameset, however not see it on the 2002 Attitude complete bikes, on the pics of your web site; http://www.kleinbikes.com/bicycles/bikes.asp?p=1095 http://www.kleinbikes.com/bicycles/bikes.asp?p=1091

    Cable routing on the down tube could be available only on the frameset?

    回答

    2002 model Attitude frames have all cable routing running through/against the top tube. Derailleur cables are routed internally while the rear brake cable is routed externally, attached to the frame at two permanent guide points. The frame-only image on the site shows a past model year frame.


    2002/04/09

    読者のサングラスITOHさんからの情報によれば、フルサスペンションXCバイクの開発で注目されている Maverick マーヴェリックと、クラインがライセンス面で提携したそうです。これはビッグなニュースですな。ソースは、Mountain Bike Magazine web siteです。サングラスITOHさん、ありがとうございます。

    http://mountainbike.com/news/news/news_20020401-2915.shtml

    マーヴェリックとは、ロックショックスの創立者ポール・ターナーの会社です。こんなハイエンドのフルサスバイクを作っていますね。http://www.maverickamerican.com/bikes.html#ml7

    で、このフルサスシステムのライセンスをクライン(とゆーかトレック)が購入したということで、2002年3月のSea Otter Classicで、プロトタイプを見ることができたそうです。プロトタイプの名前はPalominoパロミーノと読むんですかね。

    クラインのハリー・スペアー氏によれば、2003年モデルとしてアデプトと入れ替わるとのこと。フレームオンリーで1300〜1500ドル、完成車としてLX、XT、XTRを採用した3種類くらいが店頭にならびそうとのこと。つまり、パロミーノ・コンプ、パロミーノ・レース、パロミーノ・プロといった感じですな。価格は2000ドル台から4000ドルくらいになる。

    実はクラインは以前からマーヴェリックのバイク製作に助力していたそうです。

    今回のライセンス供与にあたっては、

    「(マーヴェリックのリアサスシステムを採用するが、そのバイクは)あくまでもクラインであり、そのためにクライン的ジオメトリーとコスメティック(外観)を備えている」

    スペアー氏はこのように語り、ゲイリー・クラインが、クラインの名にふさわしいデザインをすることを強調しています。

    パロミーノはフォックスのマグネシウム製スペシャルフォーク(Float RL相当)を採用し、かつ内蔵ケーブルルーティング、角断面チェーンステイやスペシャルな溶接技術で他のマーヴェリックシステム採用社(Seven Cycles、Sycipなど)との差別化を図る見通し。

    クラインの親会社トレックの広報担当によれば、今のところトレックでマーヴェリックシステムを採用する予定はないが、そのほかの傘下ブランド(Gary Fischerかな)での採用は否定しなかったそうです。

    【考察】

    トレックのFUELとゲイリー・フィッシャーのSugar、そしてクラインのアデプトはトレックグループの開発したシステムを採用した兄弟車として知られていますな。セールスも相当なものでしょう。

    このことから、アデプトは成功したモデルだと思われますが、これをわずか2年間で全く別のモデルに替えるというのは、、、一種の決断ですな。

    自社開発のシステムをやめ、ライセンス料を支払っても、マーヴェリックにはその価値があるということなのだろう。そして、クラインがトレックグループの先鋒として、マーヴェリックのモノリンクシステムを最初に採用する、、、

    先鋭的なクラインのイメージにはぴったりだとおもいますよ。

    注目すべきはフォックスのスペシャルフォークを採用する見通しであること。マグネシウム製とのことであるから、相当の軽量化が期待できる。つまり、パロミーノはピュアなXCフルサスペンションバイクであることが予想されますな。

    で、パロミーノの意味ですが、白いたてがみとクリーム色の体色をもつ馬のことなんだそうです。ブリタニカ百科事典には晴れがましいパレードなどでポピュラーな馬だって書いてますな、、、ワールドカップのポディウム(表彰台)とかが似合うバイクかもしれません。


    2002/03/31

    Total bike.comによると、2001年冬、クライン本社がワシントン州シェヘイリスから、ウィスコンシン州ウォータールーへ移転したそうです。

    ウォータールーといえば親会社トレックの本社があるところ。いよいよトレック色が強くなったといえるのではないでしょうか。

    移転の理由としては、クライン全体の戦略として決定されたもので、

    1) 競争力のある製品作りをするため
    2)製品化時間を節約して顧客へのサービスを向上するため
    3) ウォータールーで、魅力的な2003年モデルラインを作るため

    なんだそうです。

    しかし、ゲーリー・クライン自身は、ワシントン州シェヘイリスに留まり、バイクデザインとテストを継続する予定とのことです。

    、、、ちょっとほっとしました。でも、楽隠居みたい、、、、

    2003年モデルでどのようなモデルが開発されるのでしょうか、、、今後、クライン独自モデルってありうるのでしょうか。


    2002/03/15

    どーも2002年モデルのAttitude Raceフレームセット、日本国内でのダウンチューブケーブル内蔵は廃止された可能性があります。

    米国のサイトの写真を見る限りは内蔵されているんですけど、他の情報筋では廃止されたという情報もありますので、ここは訂正しておきます。確実な情報が取れるまで、2001/09/24の記述を訂正しておきます。


    2002/03/15

    クラインは、インナー ケーブル ルーティング(フレームの中にケーブルを通すフレーム構造)で有名ですが、94年にこの構造に大きな変更があったので、記録しておきます。

    右の図が、フレームを上から見た、変更前と変更後を表したものです。

    オレンジがフレーム、赤がケーブルを示しています。

    94年より前には、フレームにバルジ(張り出し)をつけ、そこがケーブルの入り口となっています。

    これに対し、94年以後は、まずフレームをへこませておいて、そこに更にバルジを付けています。

    94年には多数の新機軸が導入されていますが、このケーブルルーティングの工作変更もその一つだったと思われます。

    新型の利点は、張り出しが少ないので、空力的に有利なこと、ケーブルの曲がりの度合いが少ないことがあげられるでしょう。、、、わずかな差ですけどね。

    古い方は新型に比べ構造がシンプルで、工作が容易という利点がありますな。

    ちなみにファーバーは95年の生産完了まで旧型のままでした。


    2002/03/03

    前回既報のK-LINKコネクションですが、タイの人が載っているので、日本からの応募でもOKと思われます。

    では、みなさんもかっちょいい写真を撮って送らねばなるまい。

    (主宰は春になってから送ってみます。北国の山はまだ雪景色、、、)


    2002/02/16

    クラインのホームページ(英語版)でオーナーのバイク紹介企画が開始されました。 

    K-LINKコネクションという企画ですな。

    http://www.kleinbikes.com/k_link/connection.asp

    これは、画像とその説明をE-mailで送ると、そのページに掲載されるというもの。

    ただし、下のフォーマットに従う必要があるとのこと。

    • 画像の大きさは ヨコ 375 pixels タテ 270 pixels
    • 解像度は72 dpi
    • RGB colorであること
    • JPG か GIF フォーマットであること
    • 200Kb以下のサイズであること

    で、名前、場所、時間、バイクモデルなどの簡単な説明を添付するのだ。

    送付のガイドライン http://www.kleinbikes.com/k_link/submission_guide.asp

    気になるのが日本からの応募も受け付けるかということですが、試してみなければわかりませんな。オランダのユーザーの写真も載っているのでダイジョウブではないか?

    この項、フォローします。


    2002/02/16

    主宰のk-linkもいつのまにか切られていたような、、、? 再登録してみましたが。

    .jpなどの日本のドメインは受け付けないのかな。国籍による区別が行われているのだろうか?だとすれば納得行かない、、、、

    そうだ、、、ペイントコンテスト、主宰の仕事が忙しかったため、送ることが出来なかったことを報告しておきます。

    入賞作品は、こちら。http://www.kleinbikes.com/custom/paint_contest.asp

    来年はぜひ!


    2002/01/04

    ファーバーの素性について。

    ファーバーは93年モデルから生産されましたが、その内容はほとんどラスカルと同じである、とClassic Kleinsのウェブマスターが書いています。

    異なる点は、こんな感じ。
    ラスカル  〜93 ファーバー 93〜95
    ロゴ ステンシルによる塗装表現 ビニールによるデカール
    溶接 丁寧な仕事 ちょっとチープ
    ペイント カスタムカラー対応 ソリッドのみ、ちょっとチープ
    MC−1 設定車あり 設定車あり(少数)

    そーいえば、弊社のファーバーもよく見るとビニールのデカールのように見えますな。訂正訂正。

    でも、溶接は丁寧な仕事ですヨ。その点ではClassic Kleinsのウェブマスターに同意できませんね、、、(愛)


    主宰の考え:

    ファーバーって、93年までのモデル用にストックしてあったパーツを処分するために開発されたモデルかもしれません。

    というのも、

    ファーバーが登場した94年モデルイヤーには、アドロイト、アティチュード、パルスに、次の新機軸が採用されました。

    ・MC-2、マイクロドロップアウト、新型グレーディエント・チェーンステイ。

    そうしたことから、新機軸への以降の際に余分になったのが、93年までのモデル用のアルミチューブ類の在庫。つまり、アドロイト、アティチュード、ラスカルなどに用いられていた以下のパーツの在庫処分が必要だったはず。

    ・ホリゾンタルドロップアウト、角断面チェーンステイ、ラスカルの27.2mmシートチューブと1インチヘッド

    こうしたパーツは、新型モデルには使わないし、ただスクラップにするだけ。クラインのバイクには独自規格が多いので、他社に売るわけにも行くまい。倉庫の中に、こうしたパーツが数百台分余っており、処分にも困っていたとしたら、、、

    これを一気に解決するのが、旧パーツを採用し、クォリティを下げることでコストダウンした新型モデル・ファーバーではなかっただろうか?

    単なる廉価版クラインを作って売りだすのであれば、内蔵のケーブルルートは必要ないし、既製品のチェーンステイを使ったりすればいい。あるいはOEMのバイクを買ってきて、クラインのロゴのステッカーを張り付ければよい。

    でも、そうではなく、

    こうした93年以前のパーツ(しかもそれ自体は単に古いだけであり、優秀なパーツ)をふんだんに使っているところから、

    ファーバー=93年モデル用パーツの在庫処分にして非常にお得なバイク

    という説を立ててみましたヨ。


    以前の記事はこちらに移動しました。 → 2000年・2001年のKLEIN定点観測


    こんなニュースがあるよ! というメールはこっちへ!  喧噪社 
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