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KLEIN Fervor 1994(KLEIN USA) 近代化改修 Updating


#14 ハンドル周り改修


#14-8 評価


今回は一体型バー「ティンバー・パドル」を作成してみた。それは、次のことを目的としたものだった訳だが、、、

(1)チタンを使用する
(2)ミッションコントロールを現代によみがえらせる
(3)フルオーダーで体格に合ったものとする(フレームフルオーダーのミニ版的なもの)
(4)優れた機能をもったハンドルバーとする

(1)(2)はもう達成しているが、(3)(4)は実際にテストしないと何ともいえん。

果たしてその結果はどのようなものだったか。

さっそく、田沢湖のXCコースでテストライドをしてみました。天候は、晴れ。11月初旬のさわやかな天気の中で走りました。紅葉はもみじと銀杏以外は終了していましたが、青空に映えるもみじは美しいね。

今回は、シフターをデュアルコントロールレバーに変更したため、その取り付け角度を微調整してから走り始めます。今回もバイク屋さんの走行会なので、ガイド役をしながらとなりますな。


重量

ティンバー・パドルは、従来使っていた超軽量バーEC90とKOREのステムの重量とほぼ同じ。ということは、重量的にはこれ以上軽い物を求めることは難しいだろう。バイク全体としては、バーエンド分、重くなっただけです。


実際の手のポジション

だいぶんレバー位置が上に来ていますが、デュアルコントロールレバーの構造上、押し込む手の移動量を少なくするためにこのようにしています。これがオレにとってベストですな。(まねすると手が痛くなるかもしれないので、自分に合ったポジションを模索してみてね。)

シマノの広告では人差し指と中指でレバーを上方・下方へ動かしていますが、オレ方式は異なる。

下方に動かすとき差し指と中指を使うところは一緒ですが、上方に動かすときは薬指と小指で押し上げながら、人差し指と中指で引き上げる、という感じにしてみました。複雑かえ?でも、慣れるとなかなかいい。

シマノの広告方式では、人差し指と中指の位置を、レバーの上、下と頻繁に入れ替える必要があるが、オレ方式ではその手間は不要。

デフォルトでは、「上に押し上げる」のが苦手な場合に使う「解除レバー」なるものが装着されていますが、「操作系は単純な物が一番である」という原則から、速攻で外してしまった(笑)。

http://www.ise.chuo-u.ac.jp/TISE/kyouyou/7nakajy1993010/


登り

もう1−2年の間、バーエンドを使っていなかったんだが、こんなに便利な物とは、、、再確認しました。登りでタイヤに正しいトラクションをかけるには体重移動が非常に重要だということがわかたーよ。

バーエンドを気兼ねなく使えるというティンバー・パドルの頑丈さは、満足できる物ではないか。思いっきり力を込めても、なんらきしみ音などは発生しません。

そして、おいしいことに、バーエンドを握りながらデュアルコントロールレバーを操作できるんですヨ!

これはうれしい効能。いままではバーを握り直して変速していたことを考えると、、、すごいヨ!これは、、、まさに登りの最終兵器、、、、あとは心肺機能だけだな。>オレ


下り

下りでは今までのバーとほとんど変わらず。でも、チタンの頑健性が信頼感をあげています。「いつかは破断するかも、、、」という恐怖をいつも持ち続けながら、ガレ場を下るよりはずっとましといえよう。

(※以前使っていたアルミ軽量バーは、オーバーホールした際にクラックが入っていたんだよ!、、、怖っ、、)

7度ベンドが操縦性をあげている、というのは欲目かな。黒森山の落ち葉の激下りで転倒したのは、単にオレの技量不足が原因ですな。


シングルトラック

バーの幅を狭くしたことから、あきらかに取り回しが向上しました。幅、ベンドとも変更したので、なんとなくアティチュードの操縦性に近くなったような感じがしますが、こうした感覚的部分は検証不能なんですな。


総合評価

目的に挙げた (3)フルオーダーで体格に合ったものとする は、明らかにクリアしたようですな。テストライドの後半には、バーの違和感は全くなくなっていました。人車一体感が強まったと思う。

そして、もっとも重要な(4)優れた機能をもったハンドルバーとする についてだが、まず重量が軽いということ、そして特に上りにおいて、大型バーエンドの使用と相まって卓越した機能を発揮したこと、下り・シングルトラックにおいても、従来のバーと同等の性能を発揮していることから、この目的もクリアしたといえる。

そのほかにも、チタン独特の鈍い輝きやクリーンな形状はオレの好みとするところ。また、アクセサリーを装着するスペースが広がったのも機能が向上している部分だろう。

その効能は価格以上だったんではないかな。

もし、「こうしたバー・ステム一体型コンボはお薦めか?」と聞かれると、「ある程度ポジションが固まった人にとってはすごくお薦めだ」と答えることにしたい。


(補足)デュアルコントロールレバーの評価について

登りではバーエンドの使用とあわせることにより卓越した効果を発揮するが、それ以外のシチュエーションでは特にメリットもデメリットもない。

ただし、レバーの取り付け位置を通常のバイクのように下向きに取り付けてしまうと、トップ側への変速が困難になるかもしれない。

つまり、登りの多いXCライドやヒルクライムをする人以外は、特に必要はないものではないか。

まあ、臂力(ひりき)のないオレには、バーエンドと併せて必要といえる。


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