KLEIN Fervor 近代化改修
#8 Vブレーキ
オールド・クラインを持つ者にとって、もっとも簡単な改造、それはVブレーキ装着です。
BBよりも、こっちの改修の方がより切迫した課題だったかもしれませんな。
オールド・クラインはカンチブレーキのみの対応となっていますからね。しかし、いまやカンチレバー・ブレーキを購入することもけっこう難しくなっている。
Vブレーキの扱いやすさは魅力ですね。とくに、取り付けや調整が簡単なんです。レース直前に調整することも珍しくないです。カンチブレーキのように、キャンバー角をつけたり、ワイヤーのセンターを出したりすることも必要ないし。
ブレーキ本体の調整用ネジをまわすだけで足ります。
さて、肝心の改造方法ですが、簡単な手法でVブレーキに対応させることができます。
方法は二つ。
一つは、トップチューブに開いているケーブルルートの出口の孔を、1mm程度ヤスリで広げるというもの。
一つは、リアブレーキのケーブルをフルアウターにして、フレームにジップタイで結束するというもの。
どちらを選択するかはユーザーの心次第です。
主宰は前者を選択しました。
この加工を行うことで、フレームを傷つけてしまうわけです。これは不可逆改造ですね。元に戻せないということ。
相当慎重に、ゆっくり、丸棒ヤスリで孔を広げていきます。間違っても電動工具は使ってはいかん。(フレームが壊れます)
(実際に行うときは、自己の責任においておこなってください。)
もちろん、ゲイリー・クラインは推奨しないでしょう。フレームを加工するのは相当の勇気がいるのもまた事実。
さて、主宰は、このケーブルルートにアウターハウジングごとつっこんでいます。
これで泥・水からワイヤーを守ることも可能になっています。
後者はフレームを傷つけないので、それなりに合理的な方法ですね。こうした手法でVブレーキ対応させている人も多いようです。
フレームを大事に使いたい場合は、こちらの手法しかあるまい。
ただ、アウターがごそごそして収まりが悪く、担ぎのときにジャマになってしまうのも事実。
それぞれメリット・デメリットがありますから、その辺を考慮してくださいねー。
つづく!