MT.鳥海バイシクルクラシック2015 秋田・由利本荘・矢島



【タイム遅延対策】

昨年度、一昨年度と、残り2kmでBonkした。要はエネルギー切れである。同様の現象が男鹿一周でも起きたが、その場でエネルギー食(固形)を食べることで復活した。
これらの戦訓を踏まえ、今年の鳥海では、レース途中にエネルギーを摂取することにしたのだ。実は以前にもそれに備え、ジェル状食品などをバックポケットに 入れていったのだが、正直、レース中にパッケージを開けることができず、そのためにBonkした、、、というのが真相だ。持っていたのに。
男鹿一周はレースじゃなかったので、止まって食べるということができたのだ。
オレのような運動音痴には坂を上りながら両手をはなしてパッケージを開けるなんて芸当は無理!
そこで、今回は新機軸としてこれを投入だ。(また新機軸かよ)
それがこれだ!どん!



なにこれ


【対策1】
そう、、、これはジェル用のフラスクだ。
要は、これに3つぶんくらいのエナジージェルを入れて、レース中に飲むのである。これならバックポケットに入れておいて、昔の水ボトルよろしく歯で吸い口を開けて飲めるだろう。

そして、久しぶりにこれも投入。



【対策2】
キャメルバック的なハイドレーションシステムだ。MTBでは今でもふつうに見られる装備だが、ロードではまず見ない。
が、このさい、格好はかまっていられない。昨年度タイムを切ることに全力を傾けたいのだ。(必死)
これはHydraPak。なんと、裏返して洗えるという優れもの。これでカビともおさらばだ。入れる内容物次第で着色しちゃうのが玉に瑕だが、そのくらいは我慢します、と思えるくらい便利なものだ。
さらにクレバーなライダー(プロ)をまねして、これだ!





【対策3】
これはエレベーション・プロファイル。
手書きである。どうせ走っている間は細かい情報を見ることなんてできないんだからこれで十分だ(った)。目標タイムと到達距離を書いておいた。これをステムに貼る。
(こーゆーのをデジタル化した機能はGarminのサイクルコンピュータに載ってるので、将来的には導入したい)

エレベーション・プロファイルを見てほしい。
注目すべきは、鞍部が2カ所あることだ。走っててわかりやすいだろうから、ここらをチェックポイントにしよう。

最終的な目標は、1時間40分である。
無理だろ? というオレの心の声はとりあえず無視だ。


【対策4】
もっとも重要なフィジカル面での強化については、昨年の4月以降、1日おきに深夜の室内バイクライドを続けてきた。たったの30分だが。
それでも累積では年間180日以上になる。30分を乗ずると90時間、時速換算で30km時として乗ずると、2700kmくらいは乗ったと思う。ロードの皆々様には「はあ?たったの?」と言われるような距離だろうが、オレにとってはこれが精一杯の距離なのだ。すごいいいわけがましい。

まあ、本当に強い人はロードで年間2万kmとかなんだろうから1/10の練習量だ。

体重はベスト体重から1kg多いくらい。

これでいままでの全ての欠点はとりあえず潰したはずだ。
つぶし切れていないのがアレだが、まあ許してほしい。


【戦闘詳報】

さて、いつものように午前3時45分にいつものBlue Canoe号で出発した。途中、コーヒーなども飲まず、走り続ける。自動車専用道などを活用し、会場到着は5時15分。信号がほとんどないのがすごい。

朝食はおにぎり3個、カロリーメイト2本、SoyJoy1本、7-11炭酸水1本。これで850kcalもあるが、本来の朝食としては400kcalくらいは必要だろう。レース用に450kcalリザーブしたわけだ。

レース開始まではトイレに行ったりバイクを組み立てたりする。今回は半袖ジャージ忘れちゃったので、長袖にビブショーツだ。
半袖ジャージは忘れたが、マウンテンライダーとしての矜恃を忘れないよう、グローブはフルフィンガー、ヘルメットはUCIロードではもはや見られないバイ ザー付き(ロードバイカー諸君には推奨しません)、サングラスはオークリーのレーシングジャケット(いにしえの折りたためないタイプ)にした。
フルフィンガーグローブは、下りで指が滑らないのでいいかなと思って。

バイクはKLEIN Quantum Race(2000)Ultegra 11速で、去年とほぼ同じだ。タイヤ幅が前22、後ろ24となっている。また、サドルはVector Evoにした。

容れ物はできた、、、あとは中身だけだ。

今回は【対策1】に従い、バックポケットにフラスクを入れる。High5のエナジージェルを2つ入れた。High5の説明書にはレース中には3つ飲め、とあるが、多いかな、と思い2つにしたのだ。しかし、、、説明書の方が正しかったことは後に証明される。

【対策2】であるが、
ハイドレーションシステムには水を1リットル入れ、High5の電解質タブを1つ入れた。予備にボトルに300mlの水を入れ、スタートまでに飲んでおいた。
さて、High5の説明書には、レース15分前までに2つ、カフェイン入りのエナジージェルを飲め、とあるので、ここは素直に従った。

召集後、いつものように矢島町中心部をパレードする。今年も出場者が多い、、、ゆるゆると進む。

気象庁のデータによれば、矢島における気温はスタート時27.6度。レース中の最高気温は30.1度くらい。
まあまあ過酷な状況だろう。だが、オレにはハイドレーションパックがある!と思うとすごく気が楽だ。

いよいよスタート。けっこうみんな飛ばしてるな、、、

【対策3】の、エレベーション・プロファイルをステムに貼り付けたメモを見ながら走る。正直な感想は、うっ、、、けっこうきついじゃないか、、、こんなんで大丈夫だろうか?というものだ。
時間に追われる、というのはかようなものか。エンデのモモに助けを求めたい(嘘)。

暑い、、、サドルはどうか。以前はぎしぎし鳴るのが気になったものだが、今回導入したRitcheyのVector Evoは無音のままだ。
おっそうか。なかなかやるな、、、ヒゲど変態バイクやろうめ、、、今後、サドルは全てRitcheyのVector Evoでもいい、とまで思う。
前方を走る人のサドルが鳴っているのを見てニヤリとする。「ハハ、君たちはサドルが鳴るのを気にしなくちゃならない、でもぼくはしなくてもいい(谷川俊太郎訳)」と思う、、、ゲスですね。

第一鞍部到達がチェックポイント1である。ここでは目標時間より4分早い。おっ、そうか、、、ここでフラスクからエナジージェルを半分飲む。そしてハイド レーションパックから水を飲むと、、、すごく元気が出た。まだまだ踏める。いままでにない体験だ。これが炭水化物効果か!やってみるもんだ、、、と思いな がらこぎ続ける。



長い下りに入って、少し上って給水地点がチェックポイント2。ここでも5分ほど余っている。このままいければいいのだが、こっからほぼ全行程登りなのだ。 まず遅れは必至だろう。でも、このころから先行していた若い参加者やMTBを追い越し始める。暑さが続き、日陰に入るとほっとする。

第二鞍部がチェックポイント3であるが、ここで5分の遅れ。やっぱ来たか、、、ここで再度フラスクからエナジージェルを飲む。残り半分飲んでしまうと、最 後が不安だな、、、ちょっと残しておく。やっぱり説明書の通り、エナジージェルは3つ入れておくべきだった、、、(そうすりゃ余裕あったのにな。)
周りを見ると、だいぶつらそうな人が多い。第二鞍部以降は、路肩に止まって天を仰ぐ人がちらほらいる。痙攣か、暑さでダウンしたのか。でも、オレにはハイドレーションパックがある。
最後の給水。のこり3km。ここでもう8分の遅れだ。


ここで危険な事態に遭遇。

給水地点の路面が濡れているところで先行車がボトルを落として急ブレーキかけやがった。頭わいてんじゃないの?なんで給水地点でボトル触るのか。もらった 水カップで飲めばいいのに。ボトル落とすのはまあ100歩譲ってよしとしても、急ブレーキかけると後続車がどうなるか、わかんないのか?
あやうく衝突するところを、あと数センチの差で、MTBでの知見と経験を生かして避けた(と思いたい)。クラインの優秀な操縦性がオレを救ったとも取れるな、、、
(優越感で自己をかろうじて維持しています)

さて、最後の登り。
エレベーション・プロファイルによれば、勾配がぐっと上がっている。
冗談だろ、、、と毎年思う登りである。
このころになると、ギアも余裕がなくなった。リア32Tオンリーである。最後にエナジージェル飲むか、、、と思ったが、もう数滴しかないな。
だが、この数滴でもけっこう気分的にはいいものだ。ここで10mlくらい飲めたらまた違っていただろう。

足の痙攣もない。ハイドレーションパックのおかげだろうか。それももう数10mlくらいしかないけどな、、、来年は1500mlくらい入れておくといいだろう。
必要なときに必要なだけ水を飲めるということはとっても重要なんだろう。この点ではボトルとは性能レベルが違うな。



そして、ゴール。タイムは1時間52分06秒。
目標時間を12分オーバーしたが、昨年より3分早い。あれ、、あんまりたいしたことなかったか?と思ったが、リザルトを見てちょっと驚いた。

Dクラスでは231位/289人(79.9%)
全クラスでは685位/912人(75.1%)
いずれもDNF除く。

おやっ、、、昨年度から10ポイント程度は向上している。4年前くらいの位置である。今年のたつがねもそうだったが、体力は4年前に戻ったのではないか、と思わせる。これは【対策4】が一定の効果があったということだろう。暑くなければ50分は切れたかもしれない。

今後も一日おき深夜の室内ライド、そしてトレイルライドを続けてみようと思う。できればもうすこし運動強度を上げたいが、、、まあやってみよう。

ちなみに、帰りのダウンヒルでは結構な数の人がバイクを降りてたたずんでた。パンク、バーストの類い。オレも注意したい。


フル男子D 40歳以上 289人中  231位(完走者中)1時間52分06秒
トータル 912人中 685位
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